【第254回】 2010年02月09日
ワインだけじゃなかった!意外な伏兵「コーヒーポリフェノール」に注目
筆者の暮らす愛知県は、店舗数で全国2位を誇る「喫茶店天国」である。とかくユニークなモーニングサービスが話題になりがちだが、老若男女を問わずコーヒーの愛飲家は多く、日曜日の朝は決まって喫茶店で過ごすという家族連れも少なくない。コーヒーを飲むことを日課にしているというお年寄りも、少なからずいるほどである。
改めて言うまでもないことだが、コーヒーは私たちの生活に深く浸透している食品のひとつだ。その主な成分といえば、一般に「カフェイン」のイメージが強いが、じつはある健康成分を多く含んでいることをご存知だろうか? コーヒーの苦味成分でもある「コーヒーポリフェノール」が、それである。
ポリフェノールは一般に、赤ワインなどに多く含まれる抗酸化物質として知られている。動脈硬化予防や血糖値の抑制、体脂肪の軽減など、様々な効果・効能が研究されていることは周知の通りだ。
注目すべきはその含有量で、「社団法人全日本コーヒー協会」のサイトによると、〈コーヒー1杯(約140cc)には約300mgのポリフェノールが含まれ、これは赤ワインと同程度、お茶の約2倍に相当します〉というから驚かされる。
また、お茶の水女子大学の近藤和雄教授が行った「日本におけるポリフェノール摂取量とコーヒー摂取に関する検討」についての研究・調査によると、日本人が一日に摂取するポリフェノールは、コーヒーからによるものが最も多いという。右グラフが示すように、コーヒーからの摂取量は全体の47%を占める。緑茶は16%、赤ワインは意外にも2%に過ぎないのである。
それでは、一日に何杯ほどのコーヒーをどのように飲めば、より効率的にポリフェノールを摂取することができるのだろうか?
ポリフェノールの一日の摂取推奨量は1500㎎が目安とされているので、コーヒーの場合、3杯程度で一日に必要な摂取量の半分以上を賄える計算となる。前掲調査によれば、コーヒーを飲む機会の多い主婦(1日3杯以上)は、日に1200㎎のポリフェノールを摂っているという。つまり、コーヒーをよく飲む人ほど、多くのポリフェノールを摂っていることになる。過剰な摂取はもちろん禁物だが、3~4杯/日程度であれば、日常生活に組み入れることは十分に可能だろう。
また、ポリフェノールの働きは、摂取後2~3時間程度と考えられているため、小まめに摂り続けることも肝要となる。そう考えていくと、朝昼晩と、時間を気にすることなく飲むことのできるコーヒーは、ポリフェノール摂取に最適の飲料といえる。
コーヒーが世界で広く嗜まれるようになったのは15世紀。我が国にもたらされたのは17世紀のこととされている。長く嗜好飲料として親しまれてきたわけであるが、研究が進むにつれて新たな発見も見出されつつある。これを契機に、コーヒーとの新しい付き合い方を考えてみるもよいかもしれない。
(中島 駆)
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