【第1回】 2007年10月15日
平野友彦
プラマイゼロ代表取締役社長
日本の製造業の多くは技術志向のあまり、機能過多のわなから抜け出せずにいる。そうした新技術依存型のものづくりのあり方に何度も疑問が呈されてはきたが、いまだ流れを変えるには至らぬまま、一方で新製品は短命化し続けている。「ものが本来あるべき姿」をデザインすることが、その隘路から抜け出す処方箋になりうる。
プラスマイナスゼロの思想
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| 1964年岐阜県生まれ。99年日本コカ・コーラ ベンディング事業本部担当副社長を経て、2002年LVJグループロエベジャパンカンパニー入社。2004年アディダスジャパン マーケティング担当副社長を経て、2007年プラマイゼロ専務取締役に就任。同年4月、代表取締役社長に就任。 |
“世のなかにはたくさんのモノがあふれているのに、本当に心を動かされるものはなかなかない。そこでいったんすべてを±0(プラスマイナスゼロ)にリセットして、みんなが本当にほしかったものづくりを始めたい”
2003年9月、プラマイゼロは、こうした思いと共に設立された。
世界的なプロダクト・デザイナー深澤直人氏を、ブランドのデザイン・ディレクターとして招聘し、深澤氏がデザイン・監修した家電、雑貨製品を、企画、製造、販売している。
デザインという知恵を駆使して、一つひとつのものに手間を惜しまず、丹精込めて製品化していく。そして、家電でも雑貨でも、これまで「ありそうでなかった」ものを、世界の人々に提供していく。これがプラマイゼロの基本思想である。
「±0」という社名は、それ自体が、環境への配慮、社会性の重視、心の癒しといった、いまあらゆるビジネスが継続性を維持するために取り込まなければならないコンセプトを表現している。
もはや使い捨ての簡易さに浴し、無意味な機能に踊らされ、派手な装飾に飛びつくことへの抵抗感を、潜在的に持たない消費者はいない。
その認識の下、我々は、“モノが本来あるべき必然の姿”を見つけ出すことから始める。その姿を、製造する側の論理や常識にとらわれることなく、必要な機能、適正な品質と適正な価格で提供していくことを使命としている。
デザインから発想する
ものづくり企業にとって重要なこと
プラマイゼロはファブレスだが、自社で製品を製造するという意味において、メーカーである。他社のブランド構築や製品開発などを複数手がける、いわゆるデザイン・コンサルタントではない。
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独自の戦略や商品開発などで注目されている日本企業のトップたちに、毎回単独インタビュー。彼らの「経営哲学」「戦略」「強み」を読み解いていく。
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