【第7回】 2008年09月29日
スポーツ界を操る「保守派の政治家」たち
スポーツ組織に
名を連ねる政治家たち
「スポーツと政治は無関係だ」と考えている人がいたとしたら、それは大間違いだといわねばならない。スポーツは、近代スポーツが移入された明治時代から現在にいたるまで政治に利用され続けてきた。そのことを端的に示しているのは、スポーツを総合的に統括する組織の「日本体育協会」(以下、日体協)の戦後歴代会長に政治家が名を連ねていることである。列挙すると、下記の【表1】の通りになる。
| 【表1】戦後、日本体育協会の会長を務めた政治家たち |
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それに加えて、下記の【表2】に挙げるように、現首相、元首相をはじめ、多くの政治家が現在も各種競技団体の会長または名誉会長に就いている。
| 【表2】現在、競技団体の会長または名誉会長を務める政治家たち |
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以上に挙げた日体協会長、競技団体会長に共通するのは、いうまでもないが、ほとんどが自民党(綿貫氏も元自民党)所属議員だということだ。そのことは、重大な意味を持っていると見なければならない。
歴史的にスポーツ組織は、国策として進められた富国強兵の一端を担ったことがある。そのことを象徴したのは、戦時中の1942年、それまでの「大日本体育協会」から改組された「大日本体育会」は、内閣総理大臣・東条英機を会長として、心身鍛錬の健民運動を展開し、健民強兵の責務を担ったことだ。戦後、スポーツ振興法(1961年成立)について、当時の文部大臣は、国会の質疑で、「スポーツ振興が国民精神の健全な作興に基本的な効果をもたらす」と答弁した。そこには、戦前から引き継がれたスポーツについての国策的な考え方が示されていた。
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著者プロフィール
- 谷口源太郎
(スポーツジャーナリスト)
1938年鳥取市生まれ。講談社、文芸春秋の週刊誌記者を経て、フリーランスのスポーツジャーナリスト。スポーツを社会的視点からとらえた批評をてがける。市民の立場からメディアを研究する「メディア総合研究所」会員。フェリス女学院大学非常勤講師。著書「スポーツを殺すもの」(花伝社)、「巨人帝国崩壊」(花伝社)、「日の丸とオリンピック」(文芸春秋)など。
この連載について
底の浅いスポーツ報道に高騰する放映権料、エージェントの暗躍やスポンサーと協会の利害関係、そしてスポーツを利用する政治家まで。スポーツは純粋な「競技」から、完全に「ビジネス」と化した。スポーツを殺したのは一体誰なのか。暴走するスポーツバブルの裏側を検証する。
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