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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

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JTの売上高4兆円が一瞬にして蒸発する
国際会計基準(IFRS)の憂鬱

 2009年9月期に係る第2四半期(中間決算)の発表が一通り終わった。

 いまから1年前の08年9月期に係るものについては、決算短信発表までの所要日数は35.8日であり、決算期後41日から45日までに発表する企業が全体の32.3%を占めたという(東証からのニュース)。

 企業のIR室や経理部などが対応すべき事項は、四半期報告書制度などの導入によって年々増加する一方であるにもかかわらず、証券取引所やアナリストなどは決算短信の早期開示を求めている。市場が求めるプレッシャーにより、あと数年もすれば、決算短信発表までの所要日数は30日を切るようになるのかもしれない。

 かつては、決算業務に疲れた担当者が、東京西部にある高尾山で首を吊る、という事件を時々耳にすることがあった。新聞には決して掲載されない「事故扱い」である。

 その高尾山もいまでは、ミュシュラン-ガイドで「3つ星」に選出されるほどの観光地となり、大変な人気スポットである。

 「これからはどこで首を吊ったらいいのだろう」「そりゃあ、金庫の中で、札束の山を踏み台にするのさ」というのは、近年、決算業務に携わる担当者たちの間で交わされるブラック-ジョークの1つだ。

ユニクロの足許にも及ばぬ百貨店業界

 09年9月期決算を今回の話題として執筆するには、時間的な余裕がない。とはいえ、旬の素材を生かすために、翌週11月20日付のコラムでは、自動車業界の業績を検証する予定でいる。

 新聞報道などによれば、需要回復やコスト削減の効果が現われて業績予想の上方修正が相次いでいるようだが、果たして本当だろうか。トヨタ・ホンダ・ニッサン自身が気づかぬ盲点を絡めて、数々の問題点を炙り出すつもりだ。

 その前に今回は、8月決算の百貨店業界などにスポットを当てることにする。ただし、百貨店業界を話題として取り上げるのは、可哀想な面がある。第7回コラムでも取り上げたように、全国の百貨店を束にしても、ユニクロ(ファーストリテイリング)にはかなわない状況になっているからだ。

〔図表 1〕全国の百貨店とユニクロの売上高比較

 〔図表 1〕は日本百貨店協会のサイトを参考にして、全国に87社ある売上高合計(ただし衣料品のみ)と、ユニクロの売上高を比較したものである。対象期間は、09年3月から8月までの半年間としている。

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著者プロフィール

高田直芳
(公認会計士、公認会計士試験委員/原価計算&管理会計論担当)

1959年生まれ。栃木県在住。都市銀行勤務を経て92年に公認会計士2次試験合格。09年12月より公認会計士試験委員(原価計算&管理会計論担当)。 「高田直芳の実践会計講座」シリーズをはじめ、経営分析や管理会計に関する著書多数。ホームページ「会計雑学講座」では原価計算ソフトの無償公開を行なう。

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  ★高田直芳ホームページ『会計雑学講座』

この連載について

大不況により、減収減益や倒産に直面する企業が急増しています。この連載では、あらゆる業界の上場企業を例にとり、どこにもないファイナンス分析の手法を用いて、苦境を克服するための経営戦略を徹底解説します。

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