【第71回】 2010年03月16日
世界的なスマートグリッド構築に
向けた動き加速で注目する銘柄群
3月13日付け日本経済新聞は「中国政府は2020年までに、IT(情報技術)を使って電力を効率的に供給する次世代送電網「スマートグリッド」を活用した電力供給体制の整備に4兆元(約50兆円)規模を投ずる方向で検討を始めた。」と報じています。
米国政府も、10日、スマートグリッドの普及に取り組む企業に税制上の優遇措置を設けると決めました。政府から受け取った補助金を課税対象としない方針を明確にし、事業の促進を後押しすることが狙いです。
また、国内では、11日に東京電力が、双方向通信機能を備えた新型電子式メーター(スマートメーター)の開発およびスマートグリッドの実証試験の実施を発表しています。この試験では、家庭に設置されている既存の電気メーターを、東京電力が開発した新メータに交換し、顧客サービスの向上と業務運営の効率化について検証します。
東電は、今回の実証試験の結果に加え、経済産業省が行う次世代送配電ネットワークの構築を目指した実証事業などへの積極的な参加を通じて、今後、新メーターを活用した次世代送配電ネットワークの構築についても検討していきます。
官民あげて動きが加速
このように世界的にも、国内も、スマートグリッド構築に向けた動きが、官民あげて加速しています。このため株式市場では、同関連銘柄への関心が一段と高まることになるとみています。
スマートグリッドは、ITを利用して電力の流れを自動制御する送電網です。家やオフィスごとに異なる電力需要に、きめ細かく対応できることが特徴です。世界的に導入が進んでいる風力や太陽光などの自然エネルギーによる発電は天候などに、その発電量が大きく左右されます。このため、既存の電力系統に大量に導入するには、ITによる調整が欠かせないのです。
そこで、今回は、主要な関連銘柄群をピックアップしておきましょう。
米ゼネラル・エレクトリック(GE)とスマートグリッド向けの通信機能を持つ電力計「スマートメーター」事業で提携を発表しました。また、省エネ機器の中核部品となる次世代パワー半導体への注力などを盛り込んだ中期経営計画を発表しています。そして、4月1日に、中国の浙江大学(浙江省杭州)と中国における新事業の開拓をめざし「浙江大学―富士電機イノベーション・センター」を設立します。
●三菱電機
出力特性に優れた蓄電池「キャパシタ」と大容量リチウムイオン電池とを組み合わせた複合型蓄電池を開発しました。エレベーター事業などへの活用を検討していますが、スマートグリッドの実現を支える蓄電池としても有望視しているようです。なお、同社は、スマートグリッドで安定して電気を融通する技術を開発しました。電力会社の基幹系統の送電線や変圧器などを再現したシミュレーションシステムで確認したようです。
●東芝
沖縄電力が宮古島で実施するスマートグリッドの実証試験のシステム一式を受注しました。東芝は昨年秋、スマートグリッドの専門組織を発足させ、2015年度には売上高1000億円を目指しています。
(関連銘柄は次のページに続きます)
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- 藤井英敏
(カブ知恵代表取締役)
早稲田大学政経学部卒。日興證券、フィスコ等を経て05年に「カブ知恵」を設立。説得力のある解説で個人投資家に絶大な人気を誇る。雑誌「ダイヤモンド・ザイ」で2000年創刊時からレギュラーアナリストとして活躍。
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「100年に1度」の急変相場を生き残る! 個人投資家から絶大な支持を得ている筆者が、相場状況に応じた投資スタンスを毎週直伝します。
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