自ら健康保険に加入すると、病気やケガをして仕事を休んだときの所得保障である「傷病手当金」が受けられる。給付額は日給(標準報酬日額)の3分の2で、実際に休んで給料がストップした日数分が最長1年6ヵ月支払われる。

 また、勤務先の健康保険に「付加給付」という上乗せ保障があれば、医療費の高額療養費の上限が通常よりも少なくてすむ。たとえば、一般的な収入の人の場合、高額療養費の月額上限は約9万円だ。手術のために入院をして、窓口で3割負担として30万円、40万円支払ったとしても、上限額を超える分は、後日払い戻される。

「付加給付」がある健康保険組合だと、月額上限が2~4万円というケースが少なくない。がんに罹り、手術を受けても、外来で抗がん剤治療を受けても月2~4万円の自己負担で済むのはありがたい。

 今回「106万円の壁」の適用対象となるのは、従業員501人以上という大企業なので、付加給付を備える健保組合である可能性が高い。健保組合の多くはHPを開設しているので、「医療費が高額になった場合」のページで確認してみるといいだろう。付加給付が充実しているなら、民間医療保険を見直しすることもできる。

さらに制度改正があったときに
「選ばれるパートタイマー」になるためには

 実際にパートで働く主婦にとってみると、メリットがあるのはわかっている、でも「働きゾン」を解消するほどの年収を稼ぐために働く時間を今より大きく増やすのは無理…というのが本音のようだ。

 パート主婦の多くは、働き始める際「働くなら、子どもと家庭を第一に。自分と子どもに負担をかけない範囲で」と夫に言われたから、勤務時間を増やすことはできないと言う。

 夫の年齢や収入が高いほど「働くなら家庭に負担を持ち込まないで」と言われる傾向にあるため、これ以上働くと自分ばかりが疲れると思ってしまうのだろう。

 こうした主婦は、現在の収入が年125万円程度あったとしても、新たな社会保険の壁の出現で収入を106万円未満に下げるべく、就業調整を行うことになる。