株式レポート
10月11日 9時18分
バックナンバー 著者・コラム紹介
マネックス証券

実はまずまず堅調な雇用統計-年内利上げに向けたハードルをクリア- - 米国マーケットの最前線

非農業部門雇用者数(前月差) 9月 +15.6万人 市場予想 +17.2万人  前月 +16.7万人 
失業率 9月 5.0% 市場予想 4.9%  前月 4.9%
労働参加率 9月 62.9%  前月 62.8%
平均時給 (前年比) 9月 +2.6% 市場予想 +2.6%  前月 +2.4%

■ヘッドラインは市場予想下回るも中身はまずまず堅調な雇用統計

7日に発表された雇用統計は全体的にまずまず堅調な内容だった。9月分の非農業部門雇用者数は前月から15.6万人の増加と市場予想の17.2万増を下回ったものの、懸念されるような弱い水準ではなかった。なお、8月分は15.1万人増→16.7万人増に上方修正、7月分は27.5万人増→25.2万人増に下方修正され、差し引きは前月から0.9万人の下方修正だった(グラフ参照)。20万人増を超える増加が続いていた時期からすれば雇用者数の伸びは鈍いように見えるが、後ほど紹介するように一部のFRB高官は米労働市場が「完全雇用」に近いと判断しているように、米労働市場の緩みがほとんどなくなってきているとみられるなかでの15万人を超える労働者数の伸びというのは必要十分だと考えられそうだ。

また、失業率は前月の4.9%から5.0%に悪化したが、これは労働参加率の上昇(62.8%→62.9%)に伴うもので、これまで職探しを諦めていたために失業者にカウントされていなかった人々が職探しを再開したために失業者が増加したものと考えられる。労働者の伸びはしっかりと続いていることからみても、ネガティブな失業率上昇ではないと考えてよいだろう(グラフ参照)。

また、平均時給は前年比2.6%の伸びと市場予想と一致して前月から伸びが拡大した。平均時給は8月に前年比2.4%増とやや伸びが鈍化したが、9月分ですぐに伸びが回復したことで8月の落ち込みは一過性だったと判断でき、この点もポジティブに解釈できそうだ(グラフ参照)。

また、最近はあまり注目されることがなくなってきたが、イエレンFRB議長が重視する労働市場関連指標の総称である「イエレンダッシュボード」の1つに入っていた指標に好ましい変化があった。その指標とは「失業者に占める27週以上の長期失業者の割合」である。同指標はリーマン・ショック後に一時45%超まで上昇(悪化)した。それが9月分は24.9%と前月の26.1%から改善し、同指標が改善に転じてからの最低を記録した。これも労働市場の引き締まりを示す好材料と言えるだろう(グラフ参照)。

このように、非農業部門雇用者数や失業率といった注目度の高い指標こそ市場予想ほど良くなく、冴えない内容であるとの印象を与える雇用統計だが、その他の指標を細かく見ていくと決して悪い内容ではない。むしろ筆者はFRBが年内利上げに向け一歩進んだ印象を持っている。それを裏付けるように、雇用統計の結果後にFRB高官たちは早期利上げを志向する発言を行った。

■雇用統計を受けてのFRB高官たちの発言

まず、FRB内での影響力が高いとみられるフィッシャーFRB副議長は7日に「失業率は自然失業率にかなり近い」として、米労働市場が完全雇用に近いとの見方を示した。また、ジョージカンザス連銀総裁、メスタークリーブランド連銀総裁も雇用統計の結果を受け相次いで米労働市場の堅調さを背景に早期利上げに踏み切るべきだとの従来からの主張を繰り返した。両連銀総裁は9月のFOMCで利上げするべきだとして現状維持に反対票を投じており、利上げするべきだとの主張は驚くには当たらないが雇用統計の結果からさらにその主張を強めているように見える。つまり、今回の雇用統計の結果が彼らの主張を揺るがせるような弱いものではなかったということは判断できる。

前回のレポートで記したように、9月のFOMCで利上げが見送られたのはISM景況指数などの経済指標が下振れたこと、また8月分の雇用統計がやや弱めの内容だったことが大きな理由だと考えられる。こうしたなかISM景況指数は9月分で大きく改善し、雇用統計もまずまず堅調だったことからすると年内利上げを見送る理由はなくなってきたと判断するのが妥当だろう。大統領選への影響を考慮して11月のFOMCでは利上げが見送られ(ただし念のため要警戒)、12月のFOMCで利上げ実施となるのではないかと考えている。

■ご留意いただきたい事項
マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、マネックス証券のウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」(※)をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。
((※)https://info.monex.co.jp/policy/risk/index.html)

■利益相反に関する開示事項
当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、並びに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。

(マネックス証券)

 ◆1月~12月までのお得な株主優待の内容はココでチェック!

※株主優待を新設・変更した銘柄の最新情報は
 株主優待【新設・変更・廃止】最新ニュース[2018年]でチェック!

マネックス証券
株式売買手数料(指値) 口座開設
10万円 30万円 50万円
100円 250円 450円
【マネックス証券のメリット】
日本株投資に役立つ「決算&業績予想」、信用取引ではリスク管理に役立つ信用取引自動決済発注サービス「みまもるくん」が便利。米国株は最低手数料5ドル(税抜)からお手軽に投資が可能で、米国ETFを通じて世界中に分散投資できる。投資先の調査、リスク管理、リスク分散など、じっくり腰をすえた大人の投資ができる証券会社と言えるだろう。一方、短期・中期のトレードに役立つツールもそろっている。逆指値ほか多彩な注文方法が利用できる上に、板発注が可能な高機能無料ツール「新マネックストレーダー」が進化中だ。日本株、米国株、先物取引についてロボットの投資判断を日々配信する「マネックスシグナル」も提供しており、スイングトレードに役立つ。
【関連記事】
◆AKB48の4人が株式投資とNISAにチャレンジ!「株」&「投資信託」で資産倍増を目指せ!~第1回 証券会社を選ぼう~
◆マネックス証券おすすめのポイントはココだ!~日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
マネックス証券の口座開設はこちら!
株主優待名人の桐谷さんお墨付きのネット証券!最新情報はコチラ!
ネット証券口座人気ランキングはコチラ!
NISA口座を徹底比較!はコチラ
株主優待おすすめ情報はコチラ!
優待名人・桐谷さんの株主優待情報はコチラ!
Special topics pr

ZAiオンライン Pick Up
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2019年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2019年の最強クレジットカード(全7部門)を公開! ダイナースクラブカード」の全15券種の  付帯特典を調査して“実力”を検証 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証 じぶん銀行住宅ローンの金利が業界トップクラスの低金利!じぶん銀行住宅ローン 投資初心者必見!桐谷さんおすすめの証券会社はココダ! http://diamond.jp/articles/-/120666?utm_source=z&utm_medium=rb&utm_campaign=id120666&utm_content=recCredit ANAアメックスならANAマイルが無期限で貯められて還元率アップ! じっくり貯めて長距離航空券との交換を目指せ!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

「株」予測&儲け方
人気の株500診断
優待カレンダー

2月号12月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!お得な定期購読の詳細はコチラ!

 

【2019年「株」全予測&儲け方 】

予測高値:2万5000円、予測安値:2万500円!
波乱相場に負けない5つの心得!
日経平均&マザーズ指数プロ100人が予測
NYダウ&ナスダックの見通しや注意点は?
読者100人に聞いた勝ち戦略を大公開
・ドル・ユーロ・新興国通貨を大予測
2019年に上がる株!
2019年の投資信託の儲け方

2019新春!人気の株500診断
・買っていい10万円株は88銘柄!
・2019年新春のイチオシ株
儲かる株の見つけ方 

全銘柄掲載はザイだけ!
・日経平均の理論株価は2万3866円!
全3710銘柄の最新理論株価

シングルマザーが5年で資産を10倍にした方法!
藤川里絵さん株入門

【別冊付録1】
株主優待2019年カレンダー
・各月に
・利回り&少額の2大ランキング

定期購読を申し込むと500円の図書カードをプレゼント!お年玉キャンペーン開催中!


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング