そして、多くの場合自身の期待通りに事が進むことはありませんので、落胆し、時に腹を立てるのです。「どうして理解してくれないんだ」「こんなことも言わなくては分からないのか」「なぜ自分ばかりに負担がかかるんだ」と…。

 先に例で出したように、特に女性は出産・育児で一時的に現場を離れることも多く、このジレンマにぶつかることが多いようです。皆が納得して受けいれてくれればそれが楽なのですが、現実はそうではありません。

 周囲が分かってくれる、制度や環境が整えられることを期待して待っていてはいつまでたっても何も変わりません。私は女性活躍を加速させたいからこそ、女性たち自身に強く「自分の力で認めさせてほしい。誰も文句が言えないほど成果をあげてほしい」と伝えています。中途半端に目立つと、「出る杭は打たれる」状態で批判の矛先になってしまうことも少なくありませんが、出すぎた杭は誰も叩けず、むしろ尊敬されるのです。そんな圧倒的な存在を目指してほしいと思っています。

 ビジネスは結果が全て。その結果さえ出すことができれば、評価や環境は後から勝手についてくるはずです。逆に結果を出せないまま、あるいは結果を出す努力を怠っていると、何も変わらないどころか、これまであって当たり前だと思っていた受け入れ体制や制度そのものが、なくなってしまう可能性もあるのです。

 女性の活躍推進を掲げて、女性の人材育成に取り組んでいる私のところには、こうした産休や育休を取り巻く課題に関する質問も多く寄せられます。その際にお伝えしている大事な話を、こちらで紹介しています。

成果主義の導入は
チャンスか、ピンチか

 今回の話は何も女性に限ったことではありません。いま、成果主義を取り入れる企業はますます増えてきています。男性でも女性でも、新人でもベテランでも「いるだけでお給料がもらえる」という価値観はもはや通用しません。また育児休暇や時短勤務など今では当たり前となりつつある制度ですら、将来的に実力に見合った制度に変わってしまう可能性もゼロではありません。成果主義が広がり実力で評価される時代になると、多様な働き方が認められ様々な人にチャンスが平等に巡ってくる半面、無条件に会社が守ってくれるという【安定】は薄れてきます。