各携帯キャリアから続々と新しい機種が発表されるスマートフォン。2011年、このスマートフォンの普及とともに、大きな注目を集めるのが位置情報サービスである。

 位置情報サービスとは、GPSを使って自分が今いる場所をソーシャルメディア上に知らせることができるサービスのこと。ジオロケーションサービス、ジオソーシャルサービスなどと言われているものだ。

 位置情報サービスを利用するには、GPSの機能がついたスマートフォン(iPhoneやAndroid端末など)が必要。インストールされたアプリケーションから、「チェックイン」をする。そう、ホテルにチェックインするのと同じように「ここに到着しましたよ」と知らせることを「チェックイン」と呼ぶのだ。

 位置情報のアプリケーションを開くと自動的に現在地をGPSが認識し、近隣の店舗や施設などの候補が表示される。その中から自分がいる場所を選び、「チェックイン」ボタンを押す。駅でも、カフェでも、レストランでも、大学でも、GPS上で認識されるところならどんな場所でもチェックインすることができる。アメリカではなんと、1人1日平均3.8回もチェックインしているという。スマートフォンユーザーの間では、「どこかに行ったらチェックイン」という行為が習慣化しつつあると言えるだろう。

 位置情報サービスで最も有名なのがFoursquare(フォースクエア)だ。世界で400万人の登録者がいる。日本でもスマートフォンのヘビーユーザーの間では大人気のサービスで、消息筋によると、現在世界で最もチェックインが多い街はニューヨークを抜いて渋谷だそうだ。また、同様のサービスで米ディズニーランドでも採用しているGowalla(ゴワラ)などもある。

 そしてFacebookも「スポット」という同様サービスをこの秋スタートした。Facebookの位置情報サービスの強みは、Facebook特有のファンページと連動できること。初めてチェックインが行われた場所には、機能は限定されているがファンページが自動生成される。ページには、地図、行き方、そして誰がチェックインしたのかがコメントとともに表示される。そして、チェックインをした人のプロフィールページには、そのファンページのリンクつきで表示され、友達に店の存在を知らせることができるのである。