経営×統計学

ビジネスの現場で実践 統計学で差をつける!(2)

【オギノ】
顧客クラスター分析で
店ごとに品ぞろえ変化

 山梨県を地盤に44店舗を展開する地方スーパーのオギノ。同社がポイントカードの利用データを基に顧客の購買行動分析を始めたのは1999年のこと。その前後に大手スーパーの進出が相次ぎ、競争が一気に激化したためだ。

 当初はコーヒーのヘビーユーザー上位30%に割引クーポンを発行するといった購入金額に応じた販促からスタートし、カレールーの購入客は福神漬けを購入する確率が高いといった同時購買分析に発展。例えば、高級な卵を買う客は国産黒豚肉を買う確率が高いので、関連購買を促すクーポンを発行するといった販促を打つ。

クーポン付きのダイレクトメールも好みの異なるクラスターごとに内容を変える

 そして、現在、力を入れているのがクラスター分析。統計学では「複数の変数からグループ分けを行う手法」と定義されるが、オギノでは「顧客の好みに応じたグループ分け」と位置付ける。年齢、性別など人口統計学的な属性で単純に切るのではなく、よく購入する商品の特徴、来店する曜日や時間帯から類推される生活スタイルなどによって、大きく八つのグループに分け、そこから30の小グループに細分化している。大分類では「健康派」「簡便調理派」、小分類では「和風手作り健康派」「洋食中心の簡便調理派」などがある。

 例えば、魚売り場でアジを買うにしても、生アジは和風手作り健康派が多く、「アジの香味野菜焼き」など調理済み総菜は洋食中心の簡便調理派が多いといった違いがはっきりと出る。クラスターの構成に合わせて店舗ごとの品ぞろえを変更し、顧客の好みをしっかり捉えることで、大手スーパーとの差別化を図っているのである。 

「経営×統計学」



週刊ダイヤモンド編集部


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