週刊ダイヤモンド』11月12日号の第1特集は「疲労の正体〜最高の睡眠と栄養があなたを変える!」。今回、本誌がビジネスマン3000人を対象に実施したアンケートで、実に8割以上の人たちが「日頃から疲労を感じている」と回答、日本が「疲労大国」であることがあらためて浮き彫りになりました。

 千葉県在住で保険の代理店に勤める堀周作さん(52歳・仮名)は今年2月、職場で突然、胸に激しい痛みを感じ、その場で倒れてしまった。

 慌てた同僚がすぐさま救急車を呼んでくれ、病院に運ばれたため事なきを得たが、診断結果は心筋梗塞。「あと少しでも遅ければ、危なかった」と言われてゾッとした。

 医師から、「きちんと休んでいましたか」と尋ねられ言葉に窮した。部下が辞めた後、人員を補充してもらえず、休日出勤は当たり前。「数字が上がってないじゃないか」と上から詰め寄られ、ストレスもたまっていた。
 そのため、夜は寝付けず、寝られても夜中に起きてしまい、疲れが取れない日々が数カ月間続いていたのだ。

「それじゃ過労死してもおかしくない状態じゃないですか。とにかく身も心も休めてください」と医師に怒られたという。

 ここまでひどくなくても、日本のビジネスマンは、多かれ少なかれ、日頃から疲労を感じているのではないだろうか。そこで本誌では、ビジネスマン3000人を対象にアンケートを実施、疲労の実態について探ってみた。

 上のグラフをご覧いただきたい。まず「日常生活で疲労を感じていますか」との質問に対し、実に82.6%の人たちが「感じている」と回答した。

 続いて、「疲労を感じている期間」について質問したところ、「一晩寝れば治る」と答えた人はわずか24%にすぎず、実に76%の人たちが長期的な疲労に悩まされていることが分かった。

 中でも26.7%もの人が「6カ月以上」疲労が続いていると回答。「半年以上疲労感が続く状態は、れっきとした病気。そんなに多いとは」と、精神科の医師は驚いた表情を浮かべる。

「疲労を感じる部位」については、「目」が62.7%と最も多く、次いで57.8%の「肩」、47.4%の「首」、43.6%の「腰」の順となった。

 8割以上が疲れを感じ、3割弱が半年以上も疲労に悩まされている──。こうした結果から、日本は「疲労大国」といっても過言ではないことが、アンケートから浮き彫りになった形だ。