トランプ候補が勝った米国大統領選挙の出口調査で、地域別には、都市部でのクリントン有利に対して地方でのトランプ有利が目立っていた点については、前回述べた。

 この度の大統領選の特色として、学歴や所得水準や地域による米国国民の間で広がる分断がしばしば指摘される。今回は、大統領選であらわになった米国の深刻な地域格差についてふれてみよう。

◆図1 米国大統領選の州別結果と州別の平均寿命

大統領選を決した米国の「格差と対立」をデータで見る©本川裕 ダイヤモンド社 禁無断転載
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 従来から、北東諸州や西海岸カリフォルニア州などの東西沿岸都市部が民主党の地盤であり、また、内陸の中西部や南部が共和党の地盤となっており、党のイメージカラーから、前者は、ブルー・ステート、後者は、レッド・ステートと呼ばれている(図1参照)。