ヨーロッパから心躍るニュースが次から次へと飛び込んでくるようになった。彼の地でプレーする日本人サッカー選手が目覚ましい活躍を見せているのだ。

 2月1日には長友佑都がイタリア・セリエAの名門インテルに入団したことが伝えられた。6日の対ローマ戦では後半30分の途中出場ながら攻撃参加で決定的チャンスを2度演出。13日のユベントス戦でも後半28分から2試合連続となる途中出場を果たし、チームは1-0で破れたものの、積極的な上がりを見せた。左サイドバックのレギュラー奪取も時間の問題だろう。

 長友デビューと同じ6日にはオランダ1部リーグ・エールディビジ、フェイエノールトに入ったばかりの宮市亮が対フィテッセ戦で先発デビュー。フル出場を果たしたばかりか、キレのあるドリブル突破で何度もチャンスを作った。活躍はそれだけでは済まない。12日の対ヘラクレス戦では先制ゴールを決めて、勝利(2-1)の立役者にまでなった。

宮市は今年の正月はまだ
高校サッカーに出場していた選手

 驚くのは、宮市が今年正月に行われた高校サッカー選手権の愛知県代表・中京大中京の選手だったことだ。高校の卒業式も済ませていない18歳になったばかりの若者が、レベルの高いヨーロッパのプロ選手に交じって堂々たるプレーを見せているのである。

 高校選手権で中京大中京は準優勝した久御山(京都)と1回戦で当たり、4-2で敗れたが、宮市だけは次元の違うプレーを見せていた。そのスピードとテクニックに相手DFは翻弄され、2人がかり、3人がかりで止めにいく。

 当然、数的有利になるが、味方の選手も宮市のレベルについていけず、チャンスを逃すというシーンが何度となくあった。この試合で宮市は1アシスト・1ゴールを記録したが、チームメイトのレベルが高ければ、ゴールを量産していたと思わせた。