ロッテにとって
中国市場はさほど重要でない

 1994年に中国に進出して以来、ロッテの業務はすでに中国の20余の省市をカバーし、店舗数は120余に達している。その業容も百貨店、スーパーマーケット、食品から旅行に及び、非常に広い。

 2016年、ロッテの在華投資額は3.2兆ウォン(約193億元、約3200億円)に達し、2009年の投資額の7倍余だった。「ロッテボイコット」運動が全面的に勃発するだけで、ロッテは必ず損失を被るだろう。

 とはいえ、ロッテは今の中国側の激烈な反応をよく知っているはずだ。そもそもロッテがある程度の時間をかけて、「サード」用地の交換を決定したのは、各種の要素を勘案し、比較検討した結果に違いない。

 というのも、ロッテの中国における営業額は、数字上非常に大きく見えるが、全体に占める割合は実は小さい。

 ロッテの年商は85兆ウォン(約5114億元、約3兆3000億円)に達して、そのうちの韓国市場は80%を占め、中国市場はわずか3.8%占めるにとどまっている。また、その中国事業は毎年、約3000億ウォンの赤字を出しているとネット上では指摘されている。

 つまり、ロッテにとって韓国市場を失うことは破産に等しいが、中国市場を離れることは軽傷にとどまる。今回のロッテの選択の背景には、そんなビジネスライクな計算が働いている。

 また、ここまではただ単に「経済」での損得勘定だが、背後にはさらに複雑な「政治」面での勘定がある。

回り回って日本に帰着する
ロッテという会社の歴史

 多くの中国国民はロッテのバックに日本の存在が色濃くあるということを知らないだろう。ロッテの韓国における“身分”は非常に特殊である。というのはロッテが韓国企業なのか、日本企業なのか断定が難しいからである。