ロッテの創始者・辛格浩(シン・ギョッコ、日本名は重光武雄)氏は韓国生まれだが、1942年に来日し、それ以来、日本に根を下ろし、日本人女性と結婚し、ともにロッテグループを創立した。

 つまり、ロッテは朝鮮半島出身の人が創立した日本企業なのである。

 辛格浩は祖国を片時も忘れなかった。1965年の韓日国交正常化後に、ロッテは韓国に進出し始めた。当時ロッテは日本で既に名前が売れており、経済発展を急いでいた韓国軍事政権は直ちにロッテを「企業誘致資金」の重要な適用対象に指定した。

 1970、80年代に、韓国経済は「漢江の奇跡」を実現し、ロッテもその奇跡にあやかって隆盛を極め、サムスン、現代などの大財閥と肩を並べる韓国の巨大企業の名声をほしいままにした。

 以前、韓国でのロッテの位置付けを次のように形容した人がいた。「サムスングループは韓国で最も成功した『財閥』かもしれないが、ロッテグループの方が韓国のどこへ行っても名前を見ないことがない『財閥』である。同社の業務は小売り、旅行、石油化学、建築や金融業界に広がり、従業員総数は11万人を超えている。韓国人はロッテのチョコレートを買い、ロッテの映画館でシネマを見て、ロッテのスーパーマーケットで買い物して、ロッテのクレジットカードで支払い、その後、ロッテ保険で保証されているロッテアパートに帰る。つまり韓国人は『ロッテワールド』で暮らしているようなものだ」

 表面的に見ると、韓国のロッテグループは韓国人のレジャー生活を請負っているようだが、実際上、韓国ロッテグループの実際の管理者はロッテホテルグループであり、日本にあるロッテホールディングスがロッテホテルグループの株の93.8%を持っている。

 回り回って、ロッテグループは結局のところ日本に帰着するのである。

韓国ではしばしばボイコットされている
「日本企業」としてのロッテ

 数年前、ロッテグループ内部で権力闘争が勃発、韓国ロッテの背後にいる日本人投資家の存在が浮上した。これは韓国人にとって、感情的に受け入れられないことであった。韓国人の国民生活で“乳母”のような役割を果たしている大企業の管理者が意外にも日本人だったということは、かつて日本に侵略された記憶を呼び覚まし、自尊心を傷つけた。