新入社員へ贈る、極めて正直な入社式スピーチ原稿

 来週末あるいは、その翌週あたりの日程で、多くの企業が入社式を予定しているはずだ。今年の新入社員に向かって、各社の社長はスピーチを用意しているだろうし、その一部は、ニュースなどで取り上げられるだろう。社長さんたちは、何を言うのだろうか。「グローバル」「多様性」「イノベーション」「働き方改革」などの有り難い言葉が並ぶことになりそうだが、新入社員たちには、もう少し職業人生の役に立つ話をしてあげたいというお節介な気持ちが湧いてきた。

 筆者は、入社式の来賓に呼ばれるような偉い人では全くないが、今回は、どこかの企業の入社式の来賓にでも呼ばれてスピーチするような気持ちで、新入社員に伝えたい「本音のアドバイス」を述べてみたい。

 以下、架空の入社式のスピーチ原稿だ。

「バブル採用世代」の
二の舞いにならないように

 新入社員の皆様、ご入社おめでとうございます。

 近年、就職事情が改善して、学生側の「売り手市場」と言われる就職戦線ですが、希望する企業に就職するには厳しい競争があるのが現実です。皆さんの一人ひとりが、会社に選ばれて、今日この場にいらっしゃることは、素晴らしい達成です。まずは大いに喜んで、胸を張ってください。

 せっかく、機会を得たので、これから、皆さんの今後の職業人生の役に立つと私が思う、いくつかのことをお話ししようと思います。