そんなときには、まずは問題の棚卸しをすること。実際に施策が決まるのは「どんな課題がありますか?」という質問から派生したアイデアを活かすケースがほとんどです。「他の企業ではどのような取り組みをしていますか?」という質問から打ち合わせが始まることも多々ありますが、健康のために一般的に良かれと思うものを積み上げていくよりも、問題を棚卸しして、その解決策を考えていく方が結果につながるように思います。

 たとえば以下のようなことはよく話題に挙がります。

 ・社員の喫煙率が高いがどうしたらいいか
 ・残業が多い部署で残業食について考えられないか
 ・特定保健指導の受診率がすごく低いが、上げるためには何ができるか

 数値化された判断材料があると施策を考えやすくなります。「今年は外部の有名講師を呼んで健康まわりのセミナーをしてみるか」などと単なるイベントで終わらせるのはとてももったいないので、気になる問題を具体的な課題に変えるべく、ぜひ棚卸しを進めましょう。

 先日、来年度の施策についての打ち合わせ中に、総務担当者から「社員を休ませたくない」という言葉が出てきて、すごく腑に落ちました。もちろん、休暇をとらせないということではありません。メンタルヘルスに問題を抱えて一度会社を休むと復帰が難しい、というその企業の傾向を前提に、会社を休むほど体や心を壊す前に、あらゆる手段を考えるということです。

 棚卸しして企業に合った施策をしたのであれば、結果の数値化を継続し、変化を見ることをお勧めします。研修終了直後だけでなく、1ヵ月後にもアンケートをとってみるなどして、その研修の有効性について検証することも必要だと思います。

健康IQには個人差がある
“お店選びが得意なあの人”に任せてみては?

 ただ、健康まわりの施策については、企業として力を入れようと思っても、総務・人事の担当者が「どれだけ健康に興味と知識があるか」が内容の濃さを決めるのは間違いありません。健康への興味・知識について、最近は「健康IQ」というキーワードが浸透し始めていますが、私が研修やカウンセリングをする中で、健康IQは会社によって差があるというよりも個人差を感じています。