馬鈴薯不足は
昨秋から予測していた

 他社を見れば、その「コントラスト」はさらに浮かび上がる。

「わさビーフ」でおなじみの山芳製菓でも、カルビーやコイケヤ同様に、原料は北海道産ジャガイモが約7割を占め、やはり昨年の台風の影響で入荷が少なくなっているというが、広報担当者はネットニュースの取材に以下のように答えている。

「特売商品の生産をなくすことで、『わさビーフ』シリーズや『リッチバター』といった定番商品において欠品を出すことは避けられました。来秋の収穫時期までじゃがいもの量は大丈夫だと思います」(ねとらぼ 4月10日)

 こういう他社のスタンスと比べてみると、どうしてもカルビーの「馬鈴薯不足」という主張が、かなり際立っている印象を受けざるをえないのだ。

 もちろん、カルビーは生ジャガイモを用いたポテトチップス市場のシェア7割を占める最大手。コイケヤや山芳製菓と比較すると、製造している量もケタ違いに多く、ラインナップの種類も多いので、原料不足のインパクトも他社よりも大きくなる、というのはよく分かる。

 しかし、昨年夏の日照不足と、秋の台風被害によって北海道の馬鈴薯農家のみなさんが深刻な打撃を受けた時点で、「北海道依存」のポテチメーカーならば当然、生産調整や他ルートでの調達などの対策をとってダメージを最小限にすることもできたはずだ。

 事実、昨年11月の決算発表資料を見ると、「馬鈴しょ調達の状況」として被害が深刻なことを株主に説明し、さまざまな対策をとっているものの、それでも1万4000トンあまりが不足するという見通しを立てている。

 では、その見通しを回避すべく対策を取ったのか。もちろん、内部では調達担当者など現場の方たちが涙ぐましい努力をしたに違いない。が、外部から見る限りでは、残念ながらその努力は伝わってこない。