(1)築地市場を5年後を目途に再開発する。環状2号線は東京五輪前に開通させ、当面、五輪用のデポ(輸送拠点)として活用。その後、「食のテーマパーク」機能を有する新たな場として東京を牽引する一大拠点とする。

(2)豊洲市場は、冷凍冷蔵・物流・加工等機能を強化し、将来にわたる総合物流拠点にする。

(3)築地の再開発および豊洲市場利用の具体案を、事業者および都民にオープンな場を設け、広く情報公開しながら検討する。東京都は業者の皆さま、都民の皆さまからの失った信頼を回復するよう徹底的に努力する。

 方針の柱は以上の3点。小池知事は口頭で、「豊洲は、将来的に物流機能も強化した『中央卸売市場』プラス『物流センター』として、効率経営に徹する」「豊洲市場は、新たな中央卸売市場としての機能、これを優先させます」と明言した。

 だが、記者会見の配布資料には、再開発後の築地について、「『食のテーマパーク』機能を有する新たな場(編集部注:「市場」ではなく「場」と書かれている)」「仲卸の目利きを活かしたセリ・市場内取引を確保・発展」と書かれており、築地にも何らかの“市場”的な役割を持たせる、と読める。

 しかし、中央卸売市場としての機能を築地からいったん豊洲に移した後「豊洲に置き続ける」のか、それとも「再び築地に戻す」のかについては、明確に書かれておらず、なんとも曖昧模糊とした印象が拭えない。

 もっとも、市場が豊洲と築地に二分した状態で利用されることは、豊洲への移転推進・反対の両者の双方とも、受け入れられるものではない。

 同日記者会見した、築地市場協会の伊藤裕康会長も「二つの市場は成り立たない。あり得ない」と言い切った。

 にもかかわらず、取引業者が築地再整備後に築地に戻るのかどうかについて、小池知事は「それはまさしく業者の方々の経営方針、判断によるものだと思う」と述べ、突き放してしまったのだ。