ラオス 2017年6月22日

国際経験豊かな首相の登場で
ラオスの動きが活発に

ときには自然の流れに身を任せて

 さて、このような昨今の日本とラオスの関係だが、映画『ラオス 竜の奇跡』の中では、原題『サーイ・ナームライ(川の流れ)』にあるように、ラオスに流れる緩やかな川の流れのように、立ち止まり自然の流れに身を任せよう、というメッセージを込めた。

 4年後にオリンピックを控えた1960年(昭和35年)の熱気溢れる東京からラオスに渡った青年と、同じく急激な都市開発が進む現代の首都ビエンチャンから過去にタイムスリップする少女が出会い、人の絆の大切さに気がつくという物語である。

 本作の熊沢誓人監督は「人は、強く生きなければならない。強くなって世の中をちゃんと渡れるようにならなければならない。そのためにどうすれば良いのかを求めてしまう。しかし本当は、他者に生かされ感謝すること。それに気がつかせてくれたのがラオスだった」と言っている。

相手の幸福を願い糸を巻きつける伝統儀式バーシー(©Japan-Laos Creative Partners)

 日本に東京タワーが建つ前の時代や今のラオスの田舎社会から比べて、人々は寝る間を惜しんで仕事に没頭するようになった。スキルを極め、キャリアを積み、人生の残り時間をも数字で計算する生き方が普通になっている。

 しかし、ラオス人はこのように言う。「予定どおり進むことなんてないんだから、先のことを計画しても仕方がない」と。お互いが「ボーペンニャン(なんとかなるさ)」な国民性が良く表れているのだが、生真面目すぎる日本人の性格に疑問を投げかけること、立ち止まって自分を見つめ直してみることも大切ではないだろうか。

 ラオスが持つ緩やかな空気、他者を思い感謝する社会が、現代の日本人にとってのラオスの最大の魅力であり、価値観なのではないかと思う。

 それを体感できる映画やイベントを通して、日本全国を巡回する。これから1年間の日本ラオスの動きに、注目していただければ幸いだ。

映画『ラオス 竜の奇跡』の1シーンより(©Japan-Laos Creative Partners)

(文/森卓)

筆者紹介:森卓(もり・たく)
1977年大阪生まれ、富山育ち。元調理師。約8カ月のバックパッカー旅行の後、2002年よりラオス在住。旅行会社勤務を経て、日本語フリーペーパー 『テイスト・オブ・ラオス』発行。ラオス情報ポータルサイトLAOSTA(http://laosta.asia/news/)運営、TVや雑誌などメディアコーディネートのかたわら、日ラオス外交関係樹立60周年記念映画を制作。
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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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