日本のオートキャンプ人気復活は本物か

キャンプ参加人口を押し上げている
「グランピング」とは…

「オシャレなイメージがビギナー層を拡大、オートキャンプ参加人口は4年連続で前年を上回っている」

 梅雨明けも間近で夏のオートキャンプシーズンを迎える中、日本オートキャンプ協会が今月発行した「オートキャンプ白書2017」では、このように日本のオートキャンプ参加人口が増えていることを報告した。

 同白書は、日本のオートキャンプの現状を分析したもので、1986年から同協会が毎年発行している。同協会によると、2016年のオートキャンプ参加人口(1年に1回以上キャンプをした人数)は830万人と、4年連続で前年を上回った。

 これを押し上げているのが、近年話題となっている「グランピング」。グランピングとは、「グラマラス」と「キャンピング」を掛け合わせた造語であり、ロッジや大型テントに泊まりながら高級ホテル並みのサービスが受けられるというものだ。このグランピング専用の施設が相次いでオープンしている。同白書にあるようにオートキャンプの入門者となる「キャンプ回数1回、経験年数1年」のビギナー層が前年に比べそれぞれ33.9%(前年25.6%)、21.1%(同19.7%)と増加している。

 増加の要因は、オシャレなイメージのオートキャンプとしてグランピングが多くのマスコミに取り上げられたことがきっかけとなり、閉鎖したオートキャンプ場がグランピングスタイル施設としてリニューアルオープンするなど、全国各地で新たなオートキャンプ場が拡がったことにある。

 また、注目すべきはオートキャンプで使用するクルマだ。ミニバンを中心とした乗用車が大半(95%)を占め、キャンピングカー(トレーラーを含む)はわずか5%であるが、キャンピングカーのレンタカー使用は4.9%となっている。最近、軽自動車のキャンピングカー仕様車が増えてきているが、レンタカーでのオートキャンプも「保有から相乗り利用(ライドシェアリング)へ」の時代を裏付ける動きといえよう。