民主党の有志による「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」は、8月23日に緊急声明を出した。日銀の金融緩和は不十分で、金融危機後にFRBが実施した大規模な金融緩和策(いわゆるQE1、QE2)に匹敵する政策を行うように日銀に求めたという。

 興味深いことに、非常に対照的な議論が米国で話題になっている。共和党や「草の根」のティーパーティ支持層は、FRBに対して“QE3”を行うな、と強い圧力をかけている。彼らは米国はQE1やQE2で苦しめられたと激しく非難している。

 共和党の大統領候補選出レースにもそれが顕著に表れている。候補選で1~2位の人気があるリック・ペリー・テキサス州知事は、8月15日のアイオワでの演説で、激烈な口調でFRBを攻撃した。

「米国の歴史で特に重要なこの時期に、政治的動機でマネーをもっと印刷しようとするなら、それはほぼ反逆だ。それ(QE1やQE2)によって起きたことは、あなた方のポケットのドルの減価だけだ。われわれはもう我慢できない」