再び拡大するバカンス格差

 フランスにおけるバカンス出発率(過去12ヵ月に4泊以上の期間を自宅以外の場所で過ごした人の割合)は、50年代に15%だったものが、70年に50%を超え、この30年ほどは60%前後で推移しています(出所:INSEE及びCRÉDOC統計データ)。

 これを収入別に見ると、格差の存在は明らかです(図2、フランスの調査会社CREDOCが、1998年から毎年2000人に対し実施するバカンスに関する面談調査結果)。

 月の収入レベルにより、高所得者層(3000~超)、上位中間層(1901~3000)、下位中間層(1201~1900)、低所得者層(1200~以下)に分け、出発率の推移を示しています。高所得者層(黄色線)と低所得者層(青線)を比較すると格差拡大の兆候が見て取れます。

 98年に39%だったものが、世界的金融危機の発端となった08年9月のリーマンショックの直前には52%まで拡大、その後一旦は縮んだものの、14年には再び拡大しています。高所得者層は、2014年には98年のレベルを3%超えたものの(83~86)、下位中間層(55~50)と低所得者層(44~40)は、いまだに追いついていません。

◆図表2.月間収入別 バカンス出発率の推移(%、単位:ユーロ)

出所 : CRÉDOC, enquêtes Conditions de vie et aspirations