営業サイドが指摘しても
管理担当が何もしてくれない

 FP契約のオーナーには「経年劣化の修繕費用はDP社が全額負担」と謳いながら、修繕が少ない。その一方で、SP契約のオーナーには10年前にペンキを塗り替えたばかりの物件に「ペンキが劣化している」と、直す必要のない箇所の修繕を提案するという現象が起きている――。佐々木さんはそう嘆く。

「会社が負担する義務のあるFP物件は知らんぷり。細かい傷や汚れ、駐輪場が壊れていたりすれば、オーナー負担のSPでないとなかなか修繕してくれない。『原状回復して新品に近い状態で入居者に貸しています』と言っているにもかかわらずです。細かくチェックするオーナーさんなら、われわれ営業サイドにクレームがくるので把握できますが、オーナーさんが建物に無関心でDP社に任せっきりでは劣化する一方です」

 さらに、佐々木さんは修繕費の高さも問題だと指摘する。

「普通の業者なら100万円で済むような外壁の塗り替えでも、DP社の担当者は平気で3倍近い見積もりを出してきます。家電量販店なら5万円くらいで買えそうなエアコンを15万円で見積ったりもするのです。その際、オーナーさんには『DP社の指定業者でないとサブリース契約が成り立たなくなる』と告げていると耳にしています。オーナーさんにすれば、たまらないですよね……」

 DP社にすれば、営繕工事を高く受注できれば、その分収益が上がるから当然なのかもしれない。だが、佐々木さんはオーナー目線で考えて「相見積りをとって安い業者でやった方がいい」とアドバイスしているという。

「少し高い程度なら会社指定というのも分かりますが、3倍も高いというのは異常です。営繕工事で儲けようという意図がミエミエ。DP社の社員たちは相場を知らない上、新人の頃から刷り込まれるため、全く悪びれずに提案できるのです。相場を知っているわれわれからすれば、こんな値段じゃ普通は提案しないといって証拠となる相見積りを見せますが、『いやあ、こんなに違うんですか』と言われるだけです」

 竣工時に営業マンが設備などを確認しても、実際に入居者が入ってしまえば部屋の中は見られなくなり、外構や建物の外観からしか問題点を指摘できなくなる。また、その際にクロスや床などに問題があれば、あとで修復する目印として「汚れ」「傷」などと書かれた付箋を貼る作業をするが、付箋を外すのを忘れたまま入居者が見つけることもままあり、「この付箋は何ですか?」といった問い合わせがくることもあるという。

「引き渡し前に物件チェックしている様子の写真を撮るのですが、その後は何もやらず、DP社の担当者がはがし忘れただけだと思います。3日後に引き渡すのに、このクロスとか床とか直せるの?と疑問に思って先輩社員に聞いてみると、『間に合わないからやらないよ』と言われました。部屋の中の状態は伏魔殿みたいなもので、DP社しか知りようがない。水回り、トイレなどは『壊れたらそのつど新品に変えます』とは言っていますが、実際にやっているのか心配になります。それで入居者が集まらなくなり、家賃を下げられたら、損するのはオーナーさんなんです」

 このように、営業マンの佐々木さんは、大東の管理体制に対して複数の問題があると指摘する。

(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 大根田康介)

>>第5弾(9月5日(火)公開予定)に続きます。