巨大地震の長周期地震動に耐えられるか?

 もう一つ興味深いシミュレーションを紹介しよう。

 超高層の弱点は長周期地震動といわれている。超高層は建物の固有周期が3秒以上と長いので、長周期地震動に共振して揺れが増幅される危険性があるからだ。

 森ビル構造設計部では、長周期の成分の多い紀伊半島南東沖地震(2004年、M7.4、東京は震度2)の地震エネルギーを10倍にして、六本木ヒルズ森タワーがどう揺れるかをコンピュータ解析した(【図2-6】)。

【図2-6】

 東海・東南海・南海地震に近い想定地震波を入れて解析することで長周期地震動に対する超高層建物の揺れを検証し、安全性を確保するのが狙い。【図2-6】のように、制振装置による加速度低減効果は長周期地震動でも検証された。

 こうした超高層・高層ビルにおける先進的な技術開発は、やがて一般のビルや戸建ての技術に影響を与えていくことになる。さらなる進化に期待したい。

「週刊ダイヤモンド」別冊 2011年10月15日号 『納得の「住まい」を選べ!』より抜粋
 第3回は11月4日公開予定

 


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