

そこで我々は、「アルゴリズム」「知識」「アーキテクチャ」の3つに関して自社の強みを点検、再認識することから始めることを推奨します。強みを見い出した領域に重点的に投資をすることで競争力を持続させることが重要です。なぜなら、「アルゴリズム」「知識」「アーキテクチャ」は、自社のビジネスのコアな部分のノウハウ、知恵が結集されるという特性を有することから、将来にわたってその効果を享受することが期待できます。
一過性のコスト削減、業務効率化に対する投資は将来に向けた強みの蓄積に結びつきません。この3つの分野に投資をすることで、ノウハウと知恵の蓄積を進めることができ、形あるものとして次の世代に自社の強みを引き継ぐことができます。そのためには、ハードウェアとソフトウェアの垣根を越えてビジネスの変革に真正面から取り組むアーキテクトの確保を急ぐ必要があります。
アーキテクトを確保し、先端技術を活用したビジネスに関する研究・調査を今はじめることが自社の将来の強みをもたらすと言えます。一時的なコスト削減、業務改善に目を奪われることなく継続してコアコンピタンスを強化する取組みに投資を振り向ける、未来を見つめる視点こそ今求められています。
次回は、製造プロセス改革において、データ・AIアルゴリズムの活用に関する具体例をご紹介します。
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