不倫はどこからバレる、やめる時は?弁護士に聞く危機管理術

芸能界はもちろん、政界でも相次いで不倫スキャンダルが起きている。そして、不倫がきっかけで失脚するケースも増えている。こんなご時世だからこそ、改めて不倫のリスクを知り、備えておきたい。そこで、『不倫の教科書 既婚男女の危機管理術(イースト・プレス)』の著書がある弁護士、長谷川裕雅氏に話を伺い、不倫の危機管理を考える。(取材・文/有井太郎、編集協力/プレスラボ)

政治家にとって致命傷の「不倫」
私たちも、どう危機管理をすべきか

 もはや政治家にとって、もっとも必要な能力は「不倫しないこと」ではないだろうか――。そう考えてしまうほど、最近は不倫による政界のゴタゴタが後を絶たない。

 たとえば先日、民進党の新代表となった前原誠司氏は、幹事長が内定していた山尾志桜里氏について、突然、登用を見送った。

 前原氏の決断直後は「(幹事長の変更に)党内から失望の声」といった報道が見られたが、次第にそれは致し方なかったことが明らかになる。なぜなら、「週刊文春」が山尾氏と弁護士とのダブル不倫を嗅ぎつけており、“文春砲”を放つことが濃厚だったのだ(そして後日、不倫報道が駆け巡り、山尾氏は男女関係を否定しながらも、民進党を離党した)。

 山尾氏も相手の弁護士も、既婚者で子どもがいる身。期待を背負って幹事長になった人が、いきなり不倫スキャンダルに追われるのは、党として当然避けたい。となれば、突然の幹事長変更も致し方ないだろう。

 また、その前には元SPEEDの今井絵理子議員と、橋本健神戸市議との不倫疑惑も報じられた。この疑惑以降、今井氏は議員辞職をほのめかしているとまで言われ、橋本市議に至っては、その後に政務活動費の架空請求が発覚。すでに市議を辞職した。