日系・台湾系・欧米系企業および中国ローカル企業に対して、業務およびITコンサルティングを提供するアビームコンサルティング。そのキーマン2人に、中国ローカル企業向けのコンサルティングで気をつけるべき点を聞いた。中国企業とのビジネスは無限の可能性を秘めている一方、日本企業と違って一筋縄ではいかない注意点がたくさんあるという。

中国ローカル企業向けのコンサルは
どこに成功のポイントがあるのか?

ITコンサル需要が盛り上がる現地で商機を掴め!<br />「結論・結果重視」の中国企業にどう売り込むべきかアビームコンサルティング(上海)有限公司のホンリン・タン・マネージメントダイレクター(右)と、梶浦英亮・プリンシパル(左)

――御社の中国事業での事業内容を教えてください。

ホンリン 日系・台湾系・欧米系企業および中国ローカル企業に対して、業務およびITコンサルティングを提供しております。業務面は主に財務、M&A、SCM、CRMなど、IT面では、SAP、OracleなどのERP関連コンサルティングサービスを提供しております。我々はこの分野で30年以上の経験があります。

――顧客は、やはり日系企業が多いのでしょうか?

ホンリン 中国事業の立ち上げ当初は、日系や台湾系企業の仕事から始めました。アビームがもともと拠点を持っていた彼らの中国進出を支援する形で、我々の中国事業もスタートしました。その後、日本、台湾、中国での経験・ノウハウを生かす形で、中国ローカル企業向けのコンサルティングを始めました。

 プロジェクトの計画段階から中国ローカル企業の経営者を日本に招き、日本の同業者である我々のお客様への訪問をアレンジするなどして、成功イメージやアビームの実績などを十分に理解していただくように腐心して、営業活動を行ないました。

 そのような活動を通じて、深センに本社を置くドラッグストアチェーン、ネップスター社などの仕事を受注してきました。

 最近は、中国ローカル企業の仕事が増えており、現時点では中国ローカル企業向けの仕事の割合が一番多くなっています。