過去9年間で志願者がほぼ倍増した東洋大学。これは、過去20年にわたって頻繁に手がけてきたキャンパス改革や学部学科増設など、不断の努力が実を結んだからだ。進学校の教師たちも一目置く、東洋大の「改革力」に迫った。(大学通信常務取締役 安田賢治)

過去9年で志願者数は倍増
東洋大の人気の理由

東洋大、少子化時代に9年間で志願者激増を支えた改革力過去20年で学部数が倍に増えた東洋大学。キャンパス改革はもとより、学科増設も積極的に行ってきた結果だ

 陸上競技の男子100メートルで、日本人で初めて10秒を切る9秒98の日本記録を出した桐生祥秀選手は、東洋大学法学部の4年生。東洋大は、もともとスポーツに力を入れてきたが、近年の躍進ぶりはすさまじい。

 リオオリンピックでは桐生選手が4×100mリレーで銀メダル。水泳では、当時文学部4年だった萩野公介選手が、金メダルを含む3つのメダルを手にしている。今や学生スポーツの枠を超え、世界の舞台で活躍する選手を輩出しているのが東洋大なのだ。

 こういったスポーツの活躍で注目を集めるだけでなく、大学の人気もうなぎ上りだ。

東洋大、少子化時代に9年間で志願者激増を支えた改革力

 右の表は東洋大の一般入試の志願者数の推移だが、年々志願者数を伸ばし、今年ついに初の10万人台に達し過去最高となった。

 2008年には5万9638人だった志願者が今年は10万1180人にまで激増。昨年と比べても1万6294人、19.2%も増えている。