日本的経営は「人づくり」に極めて合目的的に作られている

 政府は、新しい政策の看板として「人づくり革命」を掲げた。

 だがこのネーミングに首をかしげるのは筆者だけではあるまい。幼児教育・保育の無償化、大学教育への補助・無償化などがメニューになりそうだが、財政を拡大させる名目として、「人づくり」の名前を利用しただけという声も耳にする。本コラムでは「では、本当の人づくりとは何か」を考えたい。

「人づくり」を考えるための
「3つの質問」

 改めて「人づくり」あるいは人材育成とは何かを自分で考えると、これが結構、難しい。

 読者の皆さんにも、「本当の人づくりとは何か」について、自分なりに答えを描き出してもらうために、筆者なりに人材育成の重要性を浮き彫りにする「3つの質問」を用意した。

 これに答えることで、人づくりとは何かをより具体的に考えることができるはずだ。