当初、アイサイトがデビューした時には、車両価格に10万円を追加することで、最新の性能を手に入れることができた。

 当時の他社製品では、もっと高価か、性能自体がまだまだな部分も多かった。年月を経て、周りはレーダー・カメラ・デジタルマップ・GPSなどを活用したシステムを開発して実装している。

 多機能な分、高価となるために搭載される車種は限定される。一方、アイサイトは価格を抑えて、ほぼ全グレードに展開され、2016年11月には100万台を超える車両が販売された。

 今後は価格が上昇してもさまざまな機能を盛り込むのか、価格を抑えて機能を絞り込むのか。難しい判断が迫られるだろうが、ユーザー心理としては価格を抑えて機能を追加してほしいところだろう。

 そのための実験がこの新設されたテストコースで行われていく。車両実験部と研究センター長を兼務する藤貫氏によれば、「実験に対する設備が整ったことで、より多くの実験が集中してできると期待している。アイサイトは常に進化しているので、ここでの実験成果も、そう遠くない未来の車種へ展開できるのではないかと思っている」と述べた。

Photo:SUBARU

 運転する楽しみを最大のウリとしてきたスバル車――。

 コアな自動車マニアは自動運転システムに懐疑的だが、世界的な流れを考えれば自動運転システムのテストと評価を行っていかなければ、世界のライバルと戦ってはいけない。車が売れなければ企業として成り立たなくなってしまう。

 あくまでも「運転支援システム」として、運転する喜びと、機械に任せていい部分とを、うまく両立させたクルマ造りに期待していきたい。