標準報酬月額は所得に応じて47等級あるが、最低の1級は平均給与が6万3000円未満の人で、社会保険料を決める標準報酬月額は5万8000円になる。たとえば東京都の協会けんぽの保険料率は9.48%(本人負担4.74%)なので、「5万8000円×9.48%=5498円」が保険料。本人負担分は2749円だ。平均給与117万5000円以上が最高の47等級となり、これ以上は給与がいくら高くても標準報酬月額は121万円とみなされ、保険料(本人負担分)は5万7354円となる。

社会保険の仕組み上、残業するのは
4~6月よりも7月以降がおトク

 標準報酬月額を決める基礎になる4~6月の平均給与には、毎月必ずもらう固定的な賃金(基本給、家族手当、住宅手当、通勤手当など)に加えて、月ごとに変動する流動的な賃金(残業手当、宿直手当など)も含めて計算される。

 7月以降に給与が大きく増減すると標準報酬月額も見直されこともあるが、それは固定的な賃金や給与体系に変更があった場合だ。

 こうした社会保険の仕組みから、4~6月にたくさん残業した場合は、それが社会保険にも反映されて保険料も高くなる傾向にある。一方、7月以降は基本給がかわらなければ、残業代がどんなに増えても減っても翌年の8月までは健康保険料に変更はない。

 つまり、4~6月にたくさん残業をして、7月以降に残業しない場合は、割高な保険料を1年間支払い続けることになる。それよりは、4~6月は残業を控えて、7月以降にバリバリ働くほうが社会保険料の仕組みから見ればおトクというわけだ。

 ちなみに、ボーナスは支給額から1000円未満を切り捨てた金額に、保険料率をかけたものがそのまま健康保険料になる。ただし、健康保険の対象となるボーナスは年間540万円までで、それを超えた分には保険料はかからない。

 天引きされる社会保険料の支払いは逃げも隠れもできない。しかし、ふだんから保険料の仕組みを知っておき、いざというときの生活防衛に役立てられるようにしたいものだ。まずは、自分が毎月どれくらいの保険料を払っているのか、給料明細を見て確認してみよう。