周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、 就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。

さて今回も、世間を騒がせているTPPやギリシャ、ナベツネさんの問題とはまったく関係のないマイペースな世代論を展開しようと思う。でも、現代社会のいろんなところで軋轢が生まれている原因について、ひょっとしたらヒントが見つけられる……かもしれない。

今回登場していただくのは、ゆとり世代の佐川君(22)。彼はゆとり世代に生まれながらも、教師だった親が“反ゆとり教育”派だったために、空いた時間は進学塾に通うという“詰め込み教育”で育ったという。そこで、彼こそ、詰め込み教育とゆとり教育の両方を知る人物ではないかと思い、ゆとり教育の功罪について話を聞いた。

【今回のゆとりくん】
佐川君(仮名、男性)
年齢:22歳(1989年生まれ)
最終学歴:大卒
業種:ライブハウスの店員
職種:アルバイト
出身:鹿児島県
現在の住まい:横浜市神奈川区
婚姻:独身
家族構成:父、母、妹

ゆとり世代当人が語る
「ゆとり教育は是か非か」

――まずは自己紹介を。

 佐川です。鹿児島出身です。大学は横浜の某大学でした。大学で勉強したのは社会学です。今は雑誌やインターネットのライターを目指しつつ、現状ではライブハウスの店員として働いています。わりと古いタイプの田舎の頑固オヤジの教育を受けて育って、長男だったこともあり、責任感を持てと聞かされながら育ちました。