名前を出さない限り
大した力にはなりません

――ネット右翼についてはどうみていますか。

 所詮自分の名前を出さないでやっていて、どこまで本気で言っているのかなという印象です。名前を出さない限り、大した力にはなりません。わーわー叫ぶのは勝手ですが。ヘイトスピーチも大した力になっていない。名前を出すことはリスクがありますが、出してこその言論の自由なんじゃないかと。連合赤軍の問題でも匿名で出る人いるが、あれじゃあだめ。私みたいにちゃんと顔を出せよと(笑)。

――左派が衰退しているということは、逆に言えば、日本全体が右傾化しているとも言えます。

 日本経済の先が見えないことに対して無思考。考えないで行動してしまう。それが最大の問題ではないでしょうか。マスコミも右傾化してしまっている。朝日、毎日も右傾化しているように思う。朝鮮問題にしても振り回されている。私なんか「出来レースなんだからほっておけ」なんて思う。日本だけ良かれという国粋主義もあります。そういう意味では昔の右翼とは全然違う。

 最近感じるのは、40代後半から50代の世代は、団塊の世代に抵抗感がある。私らに締め付けられた。私らの世代が現役世代を退いたことで、いろいろ言い出したのかなという印象です。反発があるんじゃないでしょうか。団塊の世代がだいたい左だから、彼らは反発で右傾化しているんじゃないかなと。

――ところで植垣さんのスナックにはどんな人が来ますか。

 左翼も右翼も、私たちの学生時代にあった「行動力」に憧れて話を聞きに来る若い人も。やくざも昔刑務所で散々世話したから来ますよ(笑)。

 野村秋介(編集部注:1993年に朝日新聞東京本社で拳銃自殺した新右翼の活動家)の追悼会に、私も毎年呼ばれて行くんだけどね。いわゆる左翼でいえば、ただ一人。でも私は右翼にも結構好かれます。「右翼でも左翼でも最後までケツをふいたのは植垣ぐらいしかいない」という評価だそう。彼らは筋の通った生き方に憧れる。私は裁判闘争もやり、ハイジャックの際も出国を断りました(編集部注:植垣氏は77年に日本赤軍が起こしたダッカ日航機ハイジャック事件で釈放を要求された一人)。そういうところが大きいのだろうなあ。