4KPC

 4Kテレビにつなぐための超小型PC(ベアボーンキット)について、前の記事で紹介したが、書いているうちに実際に欲しくなってしまい、機材を調達しに秋葉原へ出向くことにした。

 オンラインで購入してもいいのだが、いかんせん筆者は自作をもう何年もやっていない。パーツ選びなどはよくわからないので、店員に相談しながら買おうと決めたのだ。

インテルのNUCをベースに4K PCを作る

4KPC
インテルの「NUC7i5BNH」

 まず、選んだベアボーンキットはインテルの「NUC7i5BNH」。インテルの第7世代 CPUであるCore i5-7260Uを搭載したNUCだ。

 同様の仕様でさらに小型の「NUC7i5BNK」もあったのだが、店頭の価格が1万円ほど安く、かつ2.5インチストレージを内蔵できる(小型のほうはM.2のみ)。

4KPC
本体前面。USB端子×2とオーディオ出力がある。電源を入れると白い線の部分が青く光る
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本体背面。HDMI端子とUSB端子×2、USB Type-Cポートもある

 HDMI 2.0a出力と明記されていたのも魅力。4KだけでなくHDRにも対応するということで、動画配信サービスの4K HDRコンテンツ視聴や4K BD(Ultra HD Blu-ray)の再生もできるかも、と夢が膨らむ。

 とりあえずベアボーン本体は決定したが、メモリーとストレージ、OSを調達しなければならない。

 メモリーは1枚差しでいいのか、2枚差しがいいのかもわからない筆者。パーツの選定はお店の人におまかせである(価格だけは指定した)。

4KPC
メモリーは4GBのDDR4 SO-DIMMの2枚セット。ゲームをやるにはこれでは全然足りないが……
4KPC
ストレージは「Crucial MX300」。275GBという、ちょっとお得感のある製品だ
4KPC
USBメモリーに入ったWindows 10 Home。OEM版とあまり値段が変わらない

 結果、4GBメモリーを2枚、275GBのSSDを1つ、Windows 10 HomeのUSBメモリータイプを1つ購入した。

 価格は、ベアボーンキットが約4万5000円、メモリーが約9000円、SSDが約1万円、Windows 10が約1万5500円。合計で約8万円となった。

 案外高くついたかな、と思ったが、たとえばマウスコンピューターのミニPC「LUV MACHINES mini」と比較してみると、同じようなスペックのモデルが約8万円で売られていた。

 コストパフォーマンスの面では妥当なのではないかと思う。

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NUC7i5BNHの電源アダプター。出荷状態では端子部は付いておらず、自国のコンセントの形状に合わせて自分で取り付ける

組み立ては超簡単。OSインストール終了まで約30分(!?)

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まずは底面の4本のネジを緩める。ネジは外れないようになっているのでなくす心配はない
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底面カバーを開けた状態。内部2.5インチベイの下にメモリースロットがある

 さて、ベアボーンキットの組み立ては極めて簡単だ。本体底面のネジを緩めてカバーを外し、ストレージとメモリーをスロットに装着するだけ。

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ストレージを装着。4本のネジで固定する
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メモリーはちょっと狭いところにあるので慎重に差し込む

 メモリーのスロットは狭い場所にあるため、装着はコツと慎重さが必要だと思うが、自作をしたことのない初心者でもベアボーンに付属のマニュアルを見ながらやれば問題ないだろう。

 組み立てたら4Kテレビと接続し、電源を投入。なお、今回は東芝の4Kテレビ「レグザ Z810X」(50V型の実売価格 20万円前後)をディスプレーとして利用する。昔は「dynabook」との連携使用をウリにしていたこともあり、比較的PCとの親和性が高いテレビだ。

4KPC
今回使用した「レグザ Z810X」。液晶4Kテレビ最上位機種で、地デジ映像をきれいに表示できるのがウリ。全録機能まで搭載する

 テレビとHDMIで接続したら電源を投入。PCの画面が表示されるが、当然ながらエラーとなる。OSが入っていないからだ。

 そこで、Windows 10の入ったUSBメモリーを差して再起動。すると、インストーラーが立ち上がって導入の処理が開始される。

 Windowsのインストール自体は10分程度で済み、組み立てはじめてから30分ぐらいしか経過していない。

 だが、ここからが長かった。OSインストール時、LANにつなぐのを忘れたため、更新プログラムなどが適用されていなかったのだ。早すぎると思った……。

 Windowsの更新プログラムとインテルのハードウェアのドライバー更新、UEFI更新などを手動で行なった結果、なんだかんだで1時間半ほどかかった。

すでに4K出力されているかと思いきや……

 この作業が済んだらようやく完成。ここまでですでにテレビ画面に映像が表示されているので、問題はないと思うが念のため画面のプロパティーを確認すると……1920×1080ドットで出力されている。

 つまり、PCのフルHD映像を4Kテレビがアップコンバートして表示している状態だ。

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インテルのグラフィックス設定で画面解像度を3840×2160ドットに変更
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テレビの表示画面でも4K出力されていることが確認できた

 そこで、画面解像度を3840×2160ドットに変更。すると、問題なく画面が表示され、テレビ側でも4Kで表示されていることが確認できた。

YouTubeやアクションカメラの4K動画を再生
その迫力がスゲー

4KPC
50V型のレグザの前に置くと無茶苦茶小さく感じる4K PC

 こうして、4K PCが完成。デスクトップはパッと見、4Kっぽくない。それは当然で300%ぐらいに拡大表示される設定になっていた。そこで、100%表示に切り替えてみると、アイコンが極小。やっぱり4K解像度なんだと実感する。

 組み上げたばかりのマシンでもっとも手軽に再生できるのはYouTube。4K映像も公開されているので再生してみると、さすがに大迫力。むしろネット動画ゆえの画質の粗さが気になるぐらいだ。また、手持ちのアクションカメラで撮影した4K動画も再生してみたが、大画面で見ると改めて迫力が違うと感心してしまった。

 というわけで、4Kでの出力に興奮してあっさりとできて忘れそうになったが、HDRはどうなのだろう? 今のところHDR出力されている気配がない。引き続き、HDRについて調べてみたいと思う。