ガラス張りの橋、ビル屋上に仏像…中国人が新奇なモノ好きな3つの理由中国・湖南省に完成した「世界一長くて高いガラス橋」 Photo:新華社/アフロ

シェア自転車に電子決済。中国で続々と新ビジネスが生まれているが、そもそも中国人は新しいモノ好きで、人一倍好奇心が旺盛だ。なぜ、中国人はこんなに好奇心が旺盛なのか?その原動力が今のITの発展にもつながっているのか?今回はそんな素朴な疑問をテーマに考察してみたい。(ジャーナリスト 中島 恵)

中国人はなぜ
奇々怪々な行動をするのか

「壊れそうな橋の上を渡るのが大好き」「ガラス張りの廊下や橋を見ると興奮する」「どう見ても狭い隙間なのに、わざわざ頭を突っ込んで抜けなくなる」――。

 テレビのワイドショーや写真週刊誌を見ていると、こんな中国人の奇々怪々な行動を目にするのはないだろうか?私などは見慣れているせいか、そういう映像やニュースを見ても「アハハ」と思うだけだが、しばらく前、ある週刊誌の記者から1本の電話がかかってきた。

「あの~、中国人は危ない吊り橋を渡ったり、奇抜で変なデザインの建物を建てたりするのが好きだと思うんですけど、あれは一体、何で……でしょうか?中国の面白い写真特集をやるので、コメントをいただけますか?あ、いや、別に中国を叩く記事、というわけではありませんので」

 記者はそう言うと、記事で使う予定の写真をメールで送ってきた。ビルの上になぜか巨大な仏像が載っている変な形のビル、上に乗るとひび割れたような仕掛けになっているガラスの橋……。

 確かに、テレビの「仰天映像」で話題になったものが多く、それに何らかの解説をつける必要があるという。しかし、急に「なぜですか?」と聞かれてすぐに返答ができず、少しだけ考える時間をもらった。

 はて、なぜだろうか?