このパターンにおける公平な条件、というのは複数の考え方があります。

 くじの番号が「1~10番は友人A、11~20番は友人B、21番~30番は澤」などと分かれていれば、今回のようなことは発生していません。ごちゃまぜで30枚買ってしまったので、全員に「商品を取得する権利」が発生しています。

 9万8000円の取得権利を3人で分けるとなれば、本来3分の1を引いた金額を友人Bが我々に支払うというのも一つの考え方です。

 そう提案せず、いきなり「くじ引きがなかったことにする」という提案を持ち出した理由は、

・とにかくこの板が欲しい
・まずは自分に有利な条件を提示して、ダメ出しされたらその時考える

 というものだったそうです。一応「これはフェアな取引ではない」ということも「全員が手に入れる権利がある」ことも理解はしていたけれど、とにかく「板が欲しい」それも「くじに当たったいう幸運もしっかり享受したい(=極めて少ない投資で板を手に入れたい)」という、二重の自分本位の条件を提示したのでした。

 ここで彼が失うものは何でしょうか。

 法的な手段を取るほどの話ではないので、社会的地位を失ったりすることはないでしょう。せいぜい私に「こいつセコイやつだな」と思われる程度です。これは、彼にとっては「取るに足らないリスク」となり、今回のアクションに結びついたのでしょう。

 このエピソードは、友人同士でちょっとした利害が発生する事案にすぎないのですが、これがビジネスシーンならどうなるでしょう。実は、私は同じようなことにビジネスの場で出くわしたことがあります。