SIMフリースマホのボリュームゾーンより少し高めの3~4万円台の機種はラインナップが豊富で、性能も十分以上。最近はデュアルカメラを搭載した機種も増えている。今回からはそんなミドルハイクラスの端末から「honor 9」「Moto G5S Plus」「ZenFone 4 Selfie Pro」の3機種を取り上げて比較する。今回は主にスペック面を紹介する。

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honor 9
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Moto G5S Plus
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ZenFone 4 Selfie Pro

価格/スペックのバランスが取れた魅力的な3台。

 ファーウェイ「honor 9」、モトローラ「Moto G5S Plus」、ASUS「ZenFone 4 Selfie Pro」を今回から4回に分けてさまざまな比較をしていくが、まずは簡単な各スマホの紹介から。

●ファーウェイ「honor 9」
同社のフラグシップ機「HUAWEI P10」をベースに一部スペックやデザインを変更したモデルが本機。RGBセンサーとモノクロセンサーを組み合わせたダブルレンズカメラは「Leica」の名称こそつかないが、全体のスペックはかなり高い。背面は3D曲面ガラスと呼ばれる見る方向で光の輝きが異なる特徴的なもの。音楽機能にも力を入れている。

●モトローラ「Moto G5S Plus」
同社ミドルクラスの「Moto G」シリーズの中では上位に位置づけされる機種。背面にデュアルカメラを搭載し、インカメラも広角レンズを採用するなどカメラが強化されている。同時期に発売されたMoto G5Sや前モデルMoto G5 Plusよりも画面サイズが大きくなり、5.5型液晶を採用している。

●ASUS「ZenFone 4 Selfie Pro」
製品名からも一目でわかるように、ZenFone 4シリーズの中でも自撮り(セルフィー)を強化したモデル。インカメラは12メガと5メガのデュアルレンズを搭載し、前者にソニー製センサー、後者に広角レンズを採用。au VoLTE、ハイレゾ対応も特徴的だ。

 主なスペックは以下のとおり。

 価格相応に横並びな性能かと思いきや、3機種とも違いがいろいろある。最もコンパクトなのはディスプレーが5.15型のhonor 9だがガラス素材が重めなのか、重量ではZenFone 4 Selfie Proが一番軽く147gとなっている。

 CPUはクロックだけでは大差なく見えるが、honor 9は高性能コアがCortex-A73ベース(他はすべてCortex-A53ベース)なので、ワンランク上の性能を持っていることが期待できる。また、メインメモリは4GBで横並びだが、内部ストレージはhonor 9とZenFone 4 Selfie Proが64GBとなっている。

 一方で、ZenFone 4 Selfie Proは無線LANが5GHz帯に対応していないなどの弱点も。ネットワーク面では、honor 9の対応周波数帯がやや少なめで、キャリアアグリゲーションにも非対応。

 カメラの画素数は画素数だけでは優劣がつけにくく、防水やおサイフケータイといった国内ユーザー向け機能は3機種とも非対応。一方で3機種ともデュアルSIMスロットでDSDSに対応。バッテリー容量ではhonor 9が3200mAhと大きいものの、連続通話時間を見るとMoto G5S Plusのほうが長い。

 それぞれメリハリのある個性的なスペック。まずは引き分けとしよう。

キャッシュバックを考慮するとMoto G5S Plus

 続いて料金プランを比較する。主要MVNOのなかからSIMとセット販売をしているものを参考に、通話プランで2年契約を想定。今回は月3GBのデータ通信容量を選んでいる。

 本体価格(SIMパッケージ代、手数料各3240円込み)、月額料金、キャンペーンの値引きも考慮し、表に掲載した。金額はすべて税込だ。

 最安になったのがMoto G5S PlusとBIGLOBEモバイルの組み合わせ。BIGLOBEモバイルでは2018年2月4日までキャッシュバックのキャンペーンを行なっており、月3GB以上の音声通話SIMと契約した場合、1万5600円のキャッシュバック(13ヵ月継続時)+1000Gポイント(1000円分相当)のプレゼントがある。これを考慮するとMoto G5S Plusが安くなる。

 ZenFone 4 Selfie Proも同様にBIGLOBEモバイルでセット販売をしており、本来の本体価格が高めにも関わらず、キャッシュバックを考慮すると安さで2位となった。

 honor 9はBIGLOBEモバイルで取り扱いが無く、セット販売しているMVNOでも本体価格4~5万円台だが、OCNモバイルONEとのセットで通常、今回はセールで2万円台となっていたので取り上げてみた。本体価格が安く、BIGLOBEモバイルのキャッシュバックが無ければ、他の2機種よりも安かった。

 というわけで執筆時点(12月中旬)のタイミングでは、端末の価格差でMoto G5S Plusがやや安めとなった。

指紋センサーは3機種とも前面配置
ボタン類の配置は3機種とも似た感じに

 最後に外観チェック。3機種を並べるとスペック通りhonor 9がコンパクトで、ひと回り小さく見える。高さや幅はかなり近いMoto G5S PlusとZenFone 4 Selfie Proだが、カラーやデザインによるものかMoto G5S Plusが結構大きく感じる。

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画面サイズが小さいhonor 9が一回り小さいが、同じ5.5型でもMoto G5S Plusがやや大きめ

 honor 9は右側面に音量ボタンと電源ボタン、左側面にSIM&microSDスロットがあり、イヤホン端子とUSB端子は下部に搭載。USBは3機種中唯一のType-Cだ。ホームボタンは指紋センサーを兼ね、左右に「戻る」「履歴」のタッチキー。背面はこのスマホらしい輝くデザインでギラギラしている。ただし指紋も結構目立つ。

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ガラス素材の下のフィルムにより、特徴的なデザインのhonor 9。側面はメタルフレーム
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メインキーはホームキー兼用の指紋センサーの左右にタッチ式で用意されている。リアにデュアルカメラが。出っ張りがないのがうれしい

 Moto G5S Plusは指紋センサーで端末操作が可能。その際にナビゲーションバーを消すこともできるのは最近のモトローラ製端末の特徴。下部にはmicroUSB端子、上部にイヤホン端子。右側面に音量、電源ボタン、左側面にSIM&microSDスロット。背面を見ると丸いカメラ部分が凸状に盛り上がっている。

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指紋センサーで端末操作が可能。右側面に電源とボリュームキーが
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背面のカメラ部分が出っ張っているのは上位モデルと同じデザイン。以前のモトローラ製スマホはnanoSIM×2とmicroSIMのトリプルスロットが特徴だったが、本機では排他仕様となっている

 ZenFone 4 Selfie Proは指紋センサーがホームボタンを兼ねており、左右にタッチキー。下部にmicroUSB端子とイヤホン端子が配置されている。右側面に音量ボタンと電源ボタン、左側面にSIM&microSDスロット。3機種とも2枚のSIMのうち1枚はmicroSDとの排他利用となる。

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メインキーはZenFoneシリーズではおなじみのLEDで光るタッチ式。本機はフロントのカメラがデュアルだ
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リアのカメラも1600万画素と画素数的には高性能

キャッシュバック分でMoto G5S Plusがリードに

 スペック比較では意外と細かく差があり、決め手は料金に。キャッシュバックのおかげとはいえ2年で6万円台のMoto G5S Plusをまずは勝利としたい。スペックを見てもストレージが32GBとやや少なめだが、それ以外は見劣りせず、ネットワーク面でも3キャリアに対応、VoLTEも利用可能となっている。

 本体価格の安かったhonor 9も複数の有力MVNOで販売されているので今後のキャンペーンに期待。上位モデル譲りの性能でベンチマークやカメラのテストで2機種に差を付けることができる可能性もある。逆にZenFone 4 Selfie Proは本体価格が高めだったが、インカメラがデュアルという個性派。こちらも今後の結果を楽しみとしたい。

 次回はスピードチェック。カメラも気になるがまずは普段使いでサクサクな機種を決める。