12月21日、政府関係者の一部では、来年の春闘で月額1万円程度の「定額賃上げ」に期待する声が上がっている。写真は都内で昨年2月撮影(2017年 ロイター/Thomas Pete)

[東京 21日 ロイター] - 政府関係者の一部では、来年の春闘で月額1万円程度の「定額賃上げ」に期待する声が上がっている。働き方改革による残業代減少の「痛み」が大きくなる低所得の若い世代の賃上げ率が、相対的に大きくなるためだ。ただ、経団連は「定率」と「定額」は企業の選択との立場を変えておらず、「定額」方式が主流になるかは不透明だ。

定額賃上げなら、子育て層に恩恵

「1万円上がれば、給与水準の低い若年層にとっては、3%以上の手厚い賃上げになる」──。複数の政府関係者は、来春闘での3%賃上げを掲げる安倍晋三政権の方針の下で、できれば「定額賃上げ」が望ましいとの考え方を示している。

 ある政府関係者は「人手不足の下で人材を確保したければ、(政府が要請する前に)手当やボーナスを含め、総額で1万円程度の賃上げは実現できるはず」と強気の見方を示す。

 政府サイドが「定額賃上げ」を持ち出したのは、子育て世代の消費が他の世代に比べて低調であることがはっきりしているからだ。

 加えて長時間労働是正による残業代減少で手取り給与が減り、消費の落ち込みが一段と懸念されるという事情がある。

 2016年の家計調査によると、勤労世帯の中で40歳未満の月額消費支出は26.1万円と他の年齢層より低く、前年比2.4%減と減り方は現役世代では一番大きい。