野田首相が消費税増税にひた走っている。民主党内から、小沢一郎グループを中心に反対論が巻き起こり、何人もの議員が離党した。そんなことにもお構いなしだ。

 今まで増税をして選挙で勝った政党はないから、離党する議員は次の選挙で落選したくないという思いが強いのではと勘繰る向きもあるが、いずれにしても小泉さんのように「民主党をぶっこわす!」とは言わないが、今にも壊れそうなことだけは事実だ。

 ここで野田首相を参考にしてリーダーシップのある上司とか、やる気のない部下をやる気にさせることを考えてみよう。このダイヤモンドオン・ラインを読んでいる読者の方々は、たいてい部下をもっているだろう。

 その部下はやる気はあるだろうか?あなたからみたらどうにも使えない奴らばかりではないか。

「部下は選べねぇからな」

 あなたは愚痴をこぼす。しかし、部下の方から見ると、どうだろうか。同じように、「上司は選べねぇからな」と嘆いているに違いない。隣の上司は、リーダーシップがあっていい、ビジョンが明確だとか、隣の芝生ならず、隣の上司がよく見えて羨ましがっていることだろう。

 新橋の居酒屋で背中合わせになって、あなたが部下の悪口を言い、あなたの部下があなたの悪口を言っているなんて、笑えない光景があってもなにも不思議ではない。

「死地」に追いやる

 さて野田首相のことだ。この人、「どじょう」だとか何とか言っていたが、私から見ると、意外にリーダシップがあるじゃないかと見える。