大企業が量産する「時代遅れのオジサン」にならないためには

先入観を優先して
時代に取り残されるな

 最初に自分の恥を申し上げておくと、少し前まで私は「LINEなんておもちゃみたいなものだ」と言っていました。しかし現在は仕事で活用するようになり、会社としてもコミュニケーションツールとして法人向けのチャットサービスを導入しようかと検討しています。

 Facebookメッセンジャーを通じてお客様からご連絡いただくことも多くなりました。Eメールでメールアドレスを探すより、友人として繋がっているFacebookのほうが簡単にアクセスできるからでしょう。確かに、非常に便利です。

 正直、以前はLINEやFacebookメッセンジャーを使って業務のやり取りをすることに抵抗感がありましたが、テクノロジーやサービスが凄まじいスピードで変化している現在、思い込みや先入観を持って物事を見てしまうのは頭が固くなっている証拠だと大いに反省しています。

 年齢を重ねさまざまな経験を積んでいくほど、どうしても思い込みや先入観で物事を見てしまいがちです。しかしそれらを取っ払って新しい動向を観察し、体験し、学んでいく姿勢を持っていないと、どんどん時代の変化に取り残されてしまうでしょう。気がつけば転職市場で需要がない人になってしまいかねません。

 このリスクに案外、鈍感なのが大企業に勤務している人です。組織自体があまり外部に開かれておらず、テクノロジーの進化や、それに基盤を置いたサービスの発展に取り残されていることが多いからです。実際、あまり意味のないハンコを契約や決裁に必要とする会社はいまだに少なくないでしょう。

 逆に大企業であってもこのリスクを自覚している会社は、たとえばメールのやり取りをもって契約成立とみなし、印鑑不要の対応をとったりしています。