もう一つが、冬季五輪に関連したインフラプロジェクトの実施だった。

 競技会場・関係施設の建設のほか、大規模なプロジェクトが実施された。

 これらには、高速鉄道の新路線(ソウル・江陵間)・高速道路・仁川国際空港の第2旅客ターミナルの建設などが含まれる。

若者層の失業率は約10%の高率
公約の「雇用創出」は進まず

 だが一方で、17年の青年(15~29歳)失業率は2000年以降で最も高い9.9%。「雇用創出」を最優先課題にしている文政権は厳しい現実をつきつけられた。

 文政権の経済政策は、(1)所得主導型成長、(2)雇用創出につながる経済の建設、(3)公正な競争(含む財閥改革)、(4)イノベーションを通じた成長(革新成長)の4つの柱から構成されている。

 革新成長に向けた取り組み昨年秋頃から始まったが、政権発足後に最も力を入れたのは、所得主導型成長に関連した政策だ。

 公共部門を中心にした雇用創出、非正規職の正規職への転換、最低賃金の引上げなどを進め、国民の所得の増加を通じて成長を実現させる、いわば「底上げ型」の政策だが、これまでのところ若者の就職難の改善にはつながっていない。

「五輪後」に待ち受ける試練
米国から通商圧力強まる

 では、五輪後の韓国経済にはどのような試練が待ち受けているのだろうか。

 一つ目が、米国からの通商圧力だ。

 好調だった輸出の先行きに関しては、半導体の需要動向、米国からの通商圧力、ウォン高などが懸念材料として指摘できるが、最も警戒すべきは米国からの通商圧力である。