セブン-イレブン・ジャパンの成長力が回復している。今期、来期共に1000店以上の新規出店を行い、他社を突き放しにかかっている。

 セブン-イレブン・ジャパンの業績が好調だ。2012年2月期におけるチェーン全店の売上高は3兆2490億円(前年比10.2%増)、営業利益は1800億円(同6.4%増)と、いずれも過去最高を更新する見込みである。

 コンビニエンスストア業界において、他社を規模で圧倒していることは図(1)を見れば明らかだ。

 11年2月末におけるセブン-イレブンの国内店舗数は1万3232店。ローソン(8776店)、ファミリーマート(7964店)を大きく上回っている。

 強さの理由は、一定エリアに集中出店するドミナント方式を徹底していることにある。これにより、製造や物流の効率が高まる。

 ローソン、ファミリーマートはすでに47都道府県のすべてに出店しているが、セブン-イレブンは39都道府県にとどまっている。関東エリア(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川)の各社の店舗数を見ると、ローソンは2459店、ファミリーマートは3433店。これに対し、セブン-イレブンは5767店に上っている(図(2)参照)。

 一方で北陸(富山、石川、福井)エリアはわずか126店にすぎず、四国、沖縄に至っては1店もない。裏を返せば、まだまだ出店の余地が多いということだ。