また、橋下氏は、亀井静香氏や平沼赳夫氏などの「現職で有力な政治家」との連携にためらっているようにも見える。

 一方、民主党の小沢一郎氏は消費税増税法案に反対であることを明言。民主党は事実上の分裂が避けられなくなった。橋下新党より、小沢新党のほうが今のところは実現可能性が高いという印象を受ける。

 結局、一本化された新党結成の可能性は低い。いくつもの新党が乱立して星雲状態のまま衆院選に向かうことになるだろう。

 また、今話題の新党に満足できない政治家などが世論に押し出されるように、彗星のごとき新党の結成に向かうこともないとは言えないだろう。

有権者は二大政党を見るより
厳しい眼で新党を見究めている

 民主党政権失敗の経験によって、多くの人が大事なことを学んでいる。思想や理念を軸とした政治勢力でなければ、政権を担当することはできないと言うことだ。これからは数合わせや寄り合い所帯では見向きもされなくなるかも知れない。

 今後の新党は少なくとも重要課題で足並みを揃えることが最小限の条件だ。

 脱原発と原発維持、増税先行と行革先行、あるいはTPP問題に対する賛否。これらの問題で大筋の合意がなければ政権を任せるわけにはいかない。さらに選挙制度の抜本改革についても内部の合意形成が可能であることが必要条件だ。

 有権者は、自民党や民主党を見るより一段と厳しい眼で新党を見究めるだろう。

 この困難な時期に、日本人はそれを乗り越える力を備えた政治を本当に持ちえるか。それが今試されようとしている。


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