2月21日、ユーロ圏の銀行が発行する劣後債が、旺盛な需要を集めている。写真はユーロ紙幣。2014年撮影(2018年 ロイター/Ralph Orlowski)

[ロンドン 21日 ロイター] - ユーロ圏の銀行が発行する劣後債が、旺盛な需要を集めている。景気拡大に加え、世界金融危機以降の改革によって金融システムが強化されたとの自信を背景に、投資家が高いリスクを積極的に取り始めた模様だ。

 金融危機時に2度も救済措置を受けたIKBドイツ産業銀行は先月、大手格付け会社による格付けを得ていない劣後債3億ユーロを発行。4%の利回りにひかれ、発行額の4倍の応募が集まった。

 欧州最大級の機関投資家の一部は、銀行債の中でも特にこうした劣後債に好んで投資している。

 欧州屈指の大手資産運用会社アムンディの債券責任者エリック・ブラード氏は「欧州銀のファンダメンタルズは過去に比べてずっと良くなっている。景気回復だけでなく、債務削減と規制強化の結果だ」と話す。

 ブラード氏は、欧州中央銀行(ECB)が徐々に金融緩和を巻き戻すと予想されていることにも触れ、「今後数ヵ月、数年の間にマイナス金利から抜け出していくと、長期的に金融業界に恩恵が及ぶはずだ」と指摘。シニア債に比べて利回りが50─100ベーシスポイント(bp)高い劣後債を選好していると説明した。

 過去1年、劣後債は欧州債の中で最も良好なパフォーマンスを示している。最低格付けの銀行債の主力指標、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのコンティンジェント・キャピタル指数は、2014年1月の導入以来、最も大幅に上昇した。

 トムソン・ロイターのデータによると、ユーロ圏の銀行が昨年発行した劣後債は1060億ユーロ相当で、利回りは平均4.9%だった。2013年には1320億ユーロが発行されたが、当時の利回りは9.2%と、昨年の2倍近かった。