シングルモルトウイスキーの輸出は、ユニークな酒の需要に後押しされ、2017年は14.2%増加した。蒸留所にはこの5年で投資が流れ込み、ブレグジットの影響は感じられない。

 2012年以降、スコットランドの蒸留施設に約10億ポンドを投入したディアジオは、熱心なファンの間でカルト的な人気を誇る、ポートエレンとブローラの2カ所の蒸留所を復活させる。ペルノーは今年、ダンバートンのスコッチのボトリング施設に4000万ポンドを投じる予定だ。スコットランドでは2013年以降、小規模蒸留所が10軒以上設立されている。

写真はフォルカークのローズバンク蒸留所。2018年1月撮影(2018年 ロイター/Russell Cheyne)

 イアン・マクロード蒸留所は、1本当たり最高2500ポンドの値がつくこともあるコレクター憧れのローズバンク蒸留所を2017年10月に買収した。売上高6500万ポンドのマクロードは、在庫ウイスキーを担保とした8000万ポンドの融資枠を獲得しており、さらなる拡大を目指している。

「ブレグジットは、ローズバンク買収の決断には影響しなかった。(ブレグジットの影響は)議論はしたが、退けた」と、マクロード社の英国ディレクター、ニール・ボイド氏は言う。

 1993年に閉鎖されたローズバンク蒸留所は、2019年に再開される予定。エディンバラとグラスゴーの間に位置する、同蒸留所のあるフォルカークは観光客も増加中で、ビジターセンターも開設される。

 観光客の増加で、大規模メーカーも利益を上げている。ディアジオがスコットランドに持つ12カ所のビジターセンターの来訪者は、この1年で15.2%増加した。1人当たりの消費額も2016年に13%増えた。

 ウイスキーメーカーの余裕の態度は、年とともに味わいが増す製品を長年造り続けてきた経験からくるのかもしれない。

「5年物のスコッチが必要なければ、持っていればそのうち10年物になる。さらには15年物にもなる」と、前出のゴードン&マクファイルのマッキントッシュ氏は語る。

「困難な時を乗り越える自信さえ持っていれば、最後は良い結果になる」

(Elisabeth O'Leary Martinne Geller/翻訳:山口香子、編集:伊藤典子)

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