ソニーモバイルは、MWC 2018での発表会において、独自の2眼カメラを開発中であることを公表した。細部にわたっての仕様は非公開ながら、どういった2眼カメラを目指しているのか、詳しく聞いてきたので紹介する。

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レンズや撮像素子の仕様は非公開ながら、4K動画の超高感度撮影もターゲットに入っているという

スマホでISO 12800の超高感度動画撮影が可能!

 ソニーが開発中であることを表明した2眼カメラ。これまでに登場済みのスマートフォン搭載2眼カメラは、カラーセンサーとモノクロセンサーを組み合わせたり、広角レンズと望遠レンズを組み合わせるといったものが中心だった。しかし、ソニーは超高感度動画撮影に振ってきた。

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ソニーモバイルは独自開発の2眼カメラの開発を表明

 この2眼カメラは、開発中のイメージセンサーと、次世代画像処理エンジン「フュージョンISP」、独自のレンズを組み合わせて実現するという。最大の特徴となるのが超高感度撮影に対応している点で、それもISO12800という超高感度での動画撮影をサポートする。

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2眼のレンズと撮像素子、フュージョンISPを組み合わせ、ISO 12800の超高感度で動画撮影が可能

 高感度での動画撮影は、ノイズリダクションなどの画像処理をリアルタイムで行なわなければならないため、スマートフォンでは非常にハードルが高いという。しかし、ソニーが開発中の2眼カメラでは、それを実現する。具体的には、ソニーが培った技術をベースに開発中のフュージョンISPが、超高感度撮影時の画像処理をリアルタイムでできる能力を備えており、ISO12800という超高感度での動画撮影を可能にしているという。

 ソニーブースでは、開発中の2眼カメラを装着したスマートフォンのプロトタイプを用意し、非常に暗い撮影ブースを用意して、その品質をアピールしていたが、現時点のカメラではわずかな光が見える程度で建造物もぼんやりとしか確認できないのに対し、2眼カメラのほうでは光だけでなく、建造物や風車の動く様子などもしっかりと確認できる。しかも超高感度ながらノイズも少なく、かなりクリアな映像が確認できた。

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ソニーブースに用意された、2眼カメラプロトタイプの展示コーナー
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上が開発中の2眼カメラでの、ISO 12800高感度撮影の映像、下が現行カメラの映像。2眼カメラでは建物や奥の星までクッキリ撮影できている

 また、静止画ではISO 51200と、動画をも凌ぐ圧倒的な超高感度での撮影が可能だ。

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静止画撮影では、実にISO 51200での超高感度撮影をサポートするという

 これまでのスマートフォンでは、静止画では、1回のシャッターで複数の写真を撮影し、それらを組み合わせてノイズリダクション処理をすることで、暗所撮影能力を強化しているものが多かった。そのような処理はすべて撮影後に処理するため、多くのスマートフォンがあったわけだ。ただ、ソニーが開発中の2眼カメラでは、それらを凌ぐ超高感度撮影が可能となっており、それもフュージョンISPがあるからこそだという。

 撮像素子の詳しい仕様や搭載レンズの構成、撮影できる動画や静止画の解像度などは非公表ながら、4K動画撮影もターゲットに入っているとのことだ。

2眼カメラを構成するカメラ部分や
画像処理エンジンのプロトタイプも展示

 最後に、ソニーブースで展示されていた2眼カメラのプロトタイプを写真で紹介する。こちらは開発中のものだが、カメラユニットでは2つのレンズがしっかりと確認できる。また、フュージョンISPのチップは、スマートフォンに搭載する画像処理エンジンとしてはなかなかの大きさという印象。それだけの処理能力が必要ということだと思われる。

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展示されていた、2眼カメラのユニットと、画像処理エンジン「フュージョンISP」

 超高感度での動画撮影は、スマートフォンユーザーからのニーズは高くないと思われる。それはソニー側も認識しており、この2眼カメラも汎用のカメラモジュールとは考えていないようだ。そういったことから、この2眼カメラはXperiaの本流製品ではなく、尖った仕様の製品に搭載されることになる可能性が高そうだ。

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こちらはフュージョンISP。特別な仕様の製品に搭載されそうだ

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