2002年1月から2009年7月までの経路をみると、やはり右回りになっている。もっとも、リーマンショックがあったので、右下まで来ないままに右回りで一周している。

 そこで最近の2009年8月から現時点までの経路を見ると、筆者の予想線の通りに右下に向かって下がっている。ここで、右回りになるとすると、さらに左下に下がり、完全雇用は右の図3のようになると、筆者は見ている。

 その点に対応する失業率は2.5%程度であり、これが筆者の考えるNAIRUである。

 ちなみに、このNAIRUは日銀レポートで言っている構造失業率と同じだ。。日銀は物価レポート等で構造失業率を「3%代半ば」としているが、間違っていることを指摘しておこう。

失業率2.5%に対する
最適のインフレ率は2%

 次に、潜在GDPからの分析ではどうなるか。

 現実のGDP(総需要)と、完全雇用のもとでの生産能力である潜在GDP(総供給)差であるGDPギャップとインフレ率,失業率の関係を、内閣府が四半期ごとに公表している指標をもとに見てみる。

 右の図4のように、GDPギャップとインフレ率の関係は、GDPギャップがプラス方向に大きくなるとインフレ率が上昇する、正の相関関係がある。

 具体的には、GDPギャップがプラス2%程度になると、インフレ率が2%程度になる。