3月4日、トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムに高関税を課して輸入を制限する方針を表明すると、金融市場では動揺が広がり、一部の貿易相手国が保有する米国債を売却する形で報復するのではないかとの懸念が浮上した。NY証券取引所で2日撮影(2018年 ロイター/Andrew Kelly)

[ニューヨーク 4日 ロイター] - トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムに高関税を課して輸入を制限する方針を表明すると、金融市場では動揺が広がり、一部の貿易相手国が保有する米国債を売却する形で報復するのではないかとの懸念が浮上した。

 中国や日本などは貿易で稼いだお金を米国債投資を通じて米国に戻してきたが、突然米国債保有を減らせば市場に波乱が起きかねない。折悪しく米連邦政府の借り入れ額は急速に膨らむ見通しで、外国勢の米国債需要はそうした借金を穴埋めする重要な存在とみなされている。

 インベスコのチーフ・グローバル市場ストラテジスト、クリスティナ・フーパー氏は「脅威は現実的だ。われわれが必要な外国からの米国債需要は減るどころか増えている」と指摘した。

 中国や日本などの中央銀行が、米国債を全て売却する事態があり得ないのは確かだ。ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジャック・マッキンタイア氏は「(海外勢は)既に大量の米国債を保有しており、(全面売却は)自らの首を絞めることになる」と話した。

 それでも多額の米国債保有国が投資縮小に動く可能性があることは、米国債市場以外にとっても重大なリスクをはらんでいる。