シラーズの中で最も感心したネリンガ。バイオダイナミックス農法を実践している

 冷涼気候のシラーズはここでも造られており、どれも北部ローヌを彷彿させる、スミレやプラムのアロマにスパイシーな余韻を残すタイプで驚いた。ジャミーでヘビーなスタイルのシラーズは、ここでは皆無のようだ。造り手も異口同音に「フードフレンドリーなシラーズ」を目指していると語る。

 中でもバイオダイナミックス農法を実践している「ネリンガ」のワインは、自生酵母による自然発酵のおかげかフレーバーがじつに多層的で、味わいのバランスもとれ、緻密なタンニンが骨格を形作り秀逸。ブラインドで出されたら、エルミタージュと答えてしまうかもしれない。 

たった1樽しか造られない、BKワインズのアーチャー・ボー・シャルドネ

 またアデレード・ヒルズのシャルドネは、近年、マロラクティック発酵を少なく少なく、アルコール度数を低く低くするのがトレンドという。標高650メートルの高地にブドウ畑をもつ「BKワインズ」のシャルドネは、フリンティでテンションも高い。マロラクティックは50パーセントという。

 一方、標高410メートルの「ロングヴュー」は、同じくマロラクティック発酵は50パーセントながらオイリーなテクスチャー。高低差によるブドウの熟度の違いか、それとも造りに鍵があるのか。とても興味深い。

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